デス・バイ・アマゾンの影響がJリートにも。物流リート好調

倉庫



新型コロナの蔓延にもかかわらず、株価は比較的堅調。有事の円買いになると思いきや、日本が第二のウィルス拡散国のような扱いとなってしまい、円安が進んでいるのはちょっと誤算ではあります。

そして、Jリートも比較的落ち着いた動きを維持しています(ホテル系Jリートを除いて)。その中でも堅調なのが物流施設型のJリートです。



物流施設型リートに資金が集まる


イーコマースが着実に成長している中、流通の要所となる物流施設に投資するJリートが人気を博しています。

その一方で退潮気味なのが商業施設型のJリートです。

もともとは商業施設型のJリートのほうが取引額も大きかったのですが、イーコマースの成長と歩みを合わせるかのように、物流施設型のJリートの取引額が商業施設を上回るようになりました。

リアルな本屋がAmazonなどのネット販売にとって代わられたのとまさに同じ構図が垣間見れるのです。

それでもまだまだ本屋ほどではありませんが・・・。

物流施設型Jリートは相対的に利回りも高い


もともと、物流施設型Jリートは他の種類のJリートに比べて利回りが高かったことも人気の要因となっています。

なにしろ、マイナス金利がここまで長期に続くとは・・・。こんな事態を事前に予想していた人は少ないと思います。

いまや少しの金利差でも貴重であり、そこにお金が集中するという運用難の時代なのです。

オフィスや商業施設では利回りが平均して3%を割ってしまう中、物流施設では4%程度の利回りが期待できたため、お金が集まったというわけなのです。

イーコマースの伸びしろも追い風に


若い世代ではもはや当たり前となったイーコマースも高齢世代ではまだまだ十分に普及したとはいいがたく、今後も伸びしろがあります。

日本のイーコマース比率は約6%ほどにすぎません。

特徴的なのはインターネットを利用していても、イーコマースを利用していない人の比率が高いことです。電子政府にいたってはOECD諸国の中で、最下位という体たらくです。

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(出所:社会実情データ図録)

物流施設型Jリート一覧(2020年2月現在)


3487:CREロジスティクスファンド投資法人
3493:伊藤忠アドバンス・ロジスティクス投資法人
2979:SOSiLA物流リート投資法人
3466:ラサールロジポート投資法人
3281:GLP投資法人
8967:日本ロジスティクスファンド投資法人
3283:日本プロロジスリート投資法人
3481:三菱地所物流リート投資法人
3471:三井不動産ロジスティクスパーク投資法人

なにか有望銘柄はあるかと期待して調べてみたのですが・・・。

予想分配金利回りを見てみると高いものでも4.3%程度。低いものだとわずか2.7%程度とどうにも魅力にかける水準といわざるをえませんでした。

もはや、かなりの水準まで買われてしまっており、今からバスに乗るのは周回遅れの感を抱かざるを得ません。

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