ドイツは中国の下請けに成り下がるのか?

ドイツといえば、ヨーロッパでもっとも経済力のある先進的国家というイメージですが、その内情は必ずしもそうでもなさそうです。
とりわけITの分野では遅れをとっており、時代が急激に変わりつつある中で、世界の最先端から取り残され、下手をしたら中国の下請け国家となる可能性すらありそうな気配なのです。
ドイツの交通事情
ドイツはユーロ諸国の最先端を走っている先進国といったイメージがありますが、社会のインフラという面では必ずしもそうではありません。
例えば鉄道です。
日本はもちろんですが、イギリスやフランスなど世界の先進国では電車やバスに乗るのに、スイカなどのチャージしたカードやスマホなどを利用することができます。
ドイツでも一部にはもちろんあるのですが、自動券売機で切符を買い、それを乗降口に備え付けてある機械に突っ込んで、日付を付けてもらって乗車するのが一般的だといいます。
そして、ときどき無賃乗車している人がいないか乗務員が検札にくるというのです。
一昔前の日本も確かにそうでしたが、もはや切符をパッチンとハサミで切り込む姿は見ることはなくなりました。
しかし、ドイツでは少なくとも数十年前から変わっていないというのですから驚きです。
ドイツ人は古いものを大事に使う風習があるのか、機能さえすれば特段新しいものを欲しがらないのか、それとも開発する、あるいは買う資金がないのか、東ドイツとの統合の影響をいまだに引きづっているのか、そのあたりのことはよくわかりません。
ドイツの劣悪なインターネット事情
また、象徴的なのはインターネットの回線事情です。
にわかに信じがたいのですが、ドイツでは光ファイバーの普及率が3.2%しかないというのです。日本や韓国は約8割にも達しているのにです。
OECD加盟国36か国の中でも後ろから数えて6番め・・・。
隣国からドイツに入ると途端にインターネットが遅くなるというのですからちょっと驚きです。
調べてみたところ、インターネットの普及もブロードバンドの普及もそれほど遅れてはいないようなのですが・・・。


(出所:社会実情データ図録)
しかし、ブロードバンドといってもADSLが主流のようです。もはや日本では新規でADSLに加入することはたぶんできないでしょう。一昔前のサービスです。それがドイツでは現役バリバリの主流なのです。
ドイツのネット環境の整備が遅れていることは間違いなさそうです。
ドイツの中国依存の危険性
ドイツは韓国と似た側面があります。輸出依存型の経済です。
そしてその主役はベンツやBMW、ボルボといった高級車であることは周知の事実です。
そのお得意様は中国。ドイツにとって中国はかけがえのない商売相手なのです。相互依存が進んでしまっており、米中冷戦からも一歩引かざるを得ないという弱い立場です。
インターネット回線の整備にしても安く済むファーウェイに頼る可能性は十分にあります。現にドイツ通信大手のドイツテレコムはファーウェイ製品の排除に反対の意を唱えています。
米中冷戦の中で、西側自由主義諸国も一枚岩とはいえません。そして、ヨーロッパの大国であるドイツが中国との関係をますます深めていくようなことがあれば、世界はまさにカオス化してゆくに違いありません。
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