ドイツ、電気自動車に負けて伝統を捨てるか?

高速道路



高級車といえばドイツ車というのが定番です。

ベンツにBMW、アウディにポルシェ。いずれも富裕層が乗る高級車です。日本人ドライバーもその4割がドイツ車にあこがれを持っているというデータもあります。

ところで、世界的に電気自動車がにわかに広がりつつある現在、ドイツではまったくといっていいほど電気自動車が普及しません。いったいなぜなのでしょうか。



ドイツで電気自動車が普及しない理由


以下は世界各国での電気自動車の充電器の普及動向です。

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(出所:経済産業省)

ドイツはヨーロッパ主要国にもかかわらず、小国のノルウェーやスウェーデン、オランダにも及びません。

まあ、日本はさらに少ないので、他国のことをとやかく言えるような立場でもないのですが・・・。

ちなみに以下は日本における次世代自動車の販売動向です。

20200828jisedai.jpg
(出所:経済産業省)

圧倒的にハイブリッド車が強いことがわかります。それにしてもドイツにおいて電気自動車は人気がない。しかし、なぜ人気がないのでしょうか。

一番の理由は航続距離が短いことです。カタログ上の数値よりも実際の航続距離が短いという不満がドイツ国民にはあるようです。

しかし、それは万国どこでも同じことであり、ドイツに限ったことではないと思うのですが・・・。

ドイツ特有の事情


ドイツには、かの有名なアウトバーンがあります。そしてこれまた有名なのはアウトバーンには速度制限がないことです(一部区間を除く)。

ドイツ人はスピード狂が多いのです。アウトバーンに乗った途端に、アクセル全開、超高速で走る人がたくさんいるのです。

120キロで走っていてもバンバン抜かれるというのですから驚きです。時速200キロ近くで走る人がうようよいるのです。日本ならば即スピード違反で免停になってしまいます。

しかし、電気自動車には弱点があります。

あまりに高速で走り続けると電池の減りが極端に早くなるのです。当然、航続距離は短くなり、カタログ数値と違い過ぎるという不満が出てきます。

そして、電気自動車の評判は悪くなり、売れないというわけです。

電気自動車普及の潮流に流される?!


そんなドイツの思惑とは関係なく、ノルウェーやスウェーデンを中心に電気自動車の普及が進んでいます。

最近では大気汚染の問題から、中国でもかなりの比率で電気自動車が売れるようになってきています。

自動車産業で生き残るために、ドイツだけが乗り遅れるわけにはいかないのです。ドイツの自動車産業界には危機感が蔓延しています。

そこでにわかに登場した案は、アウトバーンへの速度規制の導入です。

これまで幾度と出ては消えてきた話ですが、今回はかなり現実味を帯びているようです。なにしろ、自動車社会のあり方そのものが変貌しつつあるからです。

これまでならば反対の意を唱えてきたドイツの自動車業界も今後ばかりはダンマリを決め込んでいるようで、実現へのハードルが低くなっています。

まとめ


とにかくドイツの自動車産業も生き残りをかけて変化に対応していかねばなりません。

とりわけ、中国への輸出依存度が高いドイツ車メーカーは中国の意向に沿った製品を作らなければ仕方がありません。ドイツ人の趣味趣向に関わらず、時代は新たな方向に向かいつつあります。

個人的にはガソリン車が好きなので、電気自動車などくそくらえなのですが・・・。

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