ウォーレン・バフェットが日本の総合商社に投資。一体なぜ?

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かのウォーレン・バフェット氏が代表を務める投資会社ともいえるような持株会社、バークシャー・ハサウェイが日本の総合商社株への投資に乗り出しました。

ただでさえ日本株にはあまりご興味がなかったバフェット氏ですが、今回はかなりの金額を投入してきています。

いったいどんな背景があるのでしょうか?



バークシャー・ハサウェイと商社株の動き


バークシャー・ハサウェイはGAFAと肩を並べる時価総額を誇る世界有数の持株会社です。(2019年のデータ)

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(出所:社会実情データ図録)

そのバークシャー・ハサウェイが日本の5大総合商社株を5%超保有したことが明らかとなりました。

5大商社とは、伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅の5社です。

バークシャー・ハサウェイのプレス・リリースでは今後も買い進める可能性について言及しており注目を集めています。

以下は5大商社株の最近の値動きです。

●伊藤忠商事(8001)
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●三菱商事(8058)
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●三井物産(8031)
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●住友商事(8053)
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●丸紅(8002)
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いずれの銘柄もここ最近、一気に値上がりし、チャートに窓が空いていることがわかります。バフェット効果と考えて間違いなさそうです。

総合商社株を買う意味


総合商社という存在は日本独特のものであり、海外では専門商社が通常です。グローバルなマーケットで比較対象とする会社がないため、海外の投資家からは人気がないのが一般的でした。

それをあえて買ってくるとは・・・。いったいバフェット氏は何を目論んでいるのでしょうか?

キーワードは「エネルギー」です。

商社株が持つ石油・天然ガスパイプラインは今でこそ、新型コロナの影響で逆風が吹いていますが、安定的な収益を生み出せる事業です。

環境保護の高まりと新型コロナの影響で、総合商社株は割安に放置されていました。それを逆張り投資で買いに来たというのが実状のようです。

巨大な装置産業であるエネルギー事業は参入障壁も高い。それはバフェット氏が好む投資対象の特徴でもあります。

分散投資でリスクヘッジも


また、あまりにアメリカ株に偏った投資を分散させる意味もあるようです。現状、バークシャー・ハサウェイの保有株の大半がアメリカ株となっています。

しかも、アップルなど有力な4社だけで全体の7割を占めており、リスクが偏在しています。

そこで割安な日本の総合商社株に目を付けたと考えられます。

協業をも視野に入れた投資


バークシャー・ハサウェイは株式を保有しても、基本的にその会社の経営には深く関与しないのが普通です。しかし、今回の総合商社株の保有は、既に保有しているエネルギー企業との協業によるシナジーを目的としている面もあるようです。

総合商社が進出している新興国に合弁会社として参画することで、新たな投資先を生み出すという効果を期待しているようです。総合商社の既存のネットワークをフル活用して世界に幅広く投資していこうという意思が見て取れます。

感想


安値安定で這いつくばっていた商社株に光を当ててくれたバフェット氏に感謝です。

それにしても、バフェット氏は自分が理解できないビジネスには投資しないという哲学を持っていたはずです。それがここ最近、アップルなどのIT企業にも投資をしているとなると2つの理由しか見当たりません。

哲学を変えたか、それともIT産業にも深い理解を示すほどに学習したかです。これは憶測でしか言えませんが、後者であろうというのが私の考えです。90歳という年齢ではありますが、IT技術は高齢者にとっても身近なものとなりました。

そして、バークシャー・ハサウェイは基本的にいったん保有した株を短期で売却したりはしません。安定株主として会社を応援してくれる良心的投資家といえるでしょう。

今まであまり投資をしてこなかった日本株にバークシャー・ハサウェイが投資をしてくれたことは、海外の長期投資家の日本株への投資の呼び水となるかもしれません。期待したいところです。

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