現代人は3つのカテゴリーに。新たなる種族「ノーウェア族」急増中

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人間はあらゆる切り口でカテゴライズできます。一つの切り口として、人が属する社会によって分けることができます。

極度にグローバル化した世界経済の中にあって、日本人のみならず現代人は3つの人間に分けることができます。もっともその人口比は圧倒的に違うのですが・・・。



働かなくても大金が入るエニウェア族


働かなくても、寝ていても株の配当金などの大金が入ってくる資本家です。別名、グローバリストともいいます。

巨額の資金を瞬時に国から国へと移動させ、資本的利益を得ていきます。彼らの公用語はもちろん英語。

そして、国に縛られることなく、世界中のどこででも暮らすことができます。もちろん恵まれた環境を求めることはいうまでもありません。税金の安い国や安全な国、豊かな生活ができる国などです。

そんな彼らの生活を支えているのは株主至上主義。そして株主の利益を極端に重視する株主至上主義は日本でも2000年以降、一気に蔓延ることとなりました。

それは以下のグラフを見れば明らかです。

20200826haitou.jpg
(出所:「新世紀のビッグブラザーへ」(三橋貴明氏ブログ))

デフレ不況が継続し、企業の売上はほとんど増えていないのに、株主に払われる配当金はうなぎ上りに増えています。その分、従業員の給与や設備投資は犠牲にされました。

エニウェア族は多くの庶民から金を巻き上げる存在ですから、当然その人口比率は極めて低いものになります。日本ではせいぜい数万人程度と推測します。

どこかに所属して生きるしかないサムウェア族


エニウェア族はどこか特定の組織やコミュニティに所属する必要はありません。もちろん、それでは孤独なので、大金持ち同士の横のつながりの中で生きています。まるで貴族のように・・・。

そこは庶民とは完全に隔絶された社会ですから、価値観などはまるで違います。

これに対し、どこか特定の組織やコミュニティに属さなければ生きていけないのがサムウェア族です。人口比でいえばサムウェア族がもっとも多いといえるでしょう。

会社に属して忠誠を図り、会社のコミュニティが中心となっている人、あるいは主婦として地域のコミュニティに属して社会に参画する人などがサムウェア族です。

孤独な根無し草、ノーウェア族


そして、デフレ経済の下、急激に増加しているのが、どこのコミュニティにも所属せず、しかも貧困に苦しむ「ノーウェア族」です。(名づけ親は作家・エコノミストの三橋貴明さんだと思われます。)

地方経済がめちゃくちゃにされ、働く場を失った若者は一縷の希望を求めて、東京に集まってきました。以下のグラフを見ればそれは明らかです。

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バブル崩壊後に東京圏へ流入する人口は増え、デフレ元年といわれる1997年に純増に転じました。その後も一貫して流入超が継続しています。日本の人口がいかに首都圏に集中しているかが下のグラフでわかります。

20200915kennbetujinnkou.png

狭い東京に、実に日本人の10分の1以上が住んでいるのです。

非正規雇用の爆発的増加


助けを求めるかの如く、東京に集まった若者に待ち受けているのは、多くの場合非正規雇用です。以下は正規雇用と非正規雇用の比率を表しています。

20200915hiseiki.png

バブル崩壊後、一貫して非正規雇用が増え続けています。その原因はなんといっても雇用規制の緩和という、デフレ型の経済政策によるところが大きいといえます。

規制緩和はデフレ期にはデフレをさらに加速させる邪道な政策なのに、政府は株主至上主義の手先となって雇用規制の緩和を何度にもわたり進めてきました。

非正規雇用の特徴


非正規雇用の特徴はなんといってもまず、賃金が安いことです。賃金が安く、また身分も安定しないとなれば、結婚もできません。

正規雇用と非正規雇用の未婚率がいかに違うかが以下のグラフから読み取れます。

20200915mikonnritu.png

非正規雇用の男性の未婚率が異様に高いことがわかります。そして、結婚できなければ当然に子どもも生まれません。東京の出生率が他の地域に比べて異様に低いことは歴然としています。

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非正規雇用で、一つの会社に根付くこともできず、結婚できないから家族というコミュニティを築くこともできないから「ノーウェア族」なのです。

お偉い経済学者が「正社員は守られ過ぎている」などと言いました。しかし、話は逆です。

非正規社員が守られなさ過ぎているというのが実態なのです。自らがエニウェア族であるからこそ言える、お偉い経済学者のなんとも上から目線の高飛車発言なのです。

こんな輩どもに日本の政治が動かされれば、ますます庶民は貧しくなり、エニウェア族のカモにされるだけなのです。

(データ出所:社会実情データ図録)

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