台湾を執拗に狙う中国の目的は何か

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米中冷戦の下、中国は台湾への挑発を強めています。ここ最近(2020年9月)、台湾は中国の挑発に対応するため、戦闘機のスクランブル発進を頻繁にしています。

それにしても、あの広い中国がなぜそこまでして台湾を手中に収めようとするのでしょうか。これには日本にも深い関係があるのです。



歴史の屈辱からの名誉回復


中国が台湾を力でねじ伏せてでも奪い取ろうとする理由は主に2つです。その1つは過去の歴史の恥辱からの名誉回復です。

台湾は清朝により1683年に中国に併合されました。しかし、1894年の日清戦争での敗北、そしてそれに伴う下関講和条約により、日本の統治下に置かれることとなりました。

中国人はプライドが高く、自分たちよりも劣ると見下していた日本に領土を奪われたことに屈辱を感じていました。

今なおその屈辱は払拭されておらず、また日本人に対する優越感もなおそのままです。経済的に豊かになった今、その感覚はますます強くなっているでしょう。

そして、台湾は日本統治下からは離れたとはいえ、今だ中国領にはなっていません。中国人が嫌悪する日本人により奪われた台湾を自分たちの手に戻したい。これが中国が台湾を奪取したい大きな理由の一つなのです。

太平洋の覇権を握るための突破口


中国は2050年には世界の覇権を握るつもりです。そのためには当然、太平洋を支配しなければならないと考えています。

その目的の達成のための目の上のたんこぶとなっているのは台湾です。日本列島、台湾は中国が太平洋を支配する上で、大きな障害物なのです。

逆にいえば、現在の覇権国、アメリカからすればなんとしても日本列島、台湾は守らなければならない防衛ラインです。

中国がもし台湾を手中に収めることができれば、日本とフィリピンを分断することもできるし、台湾を足掛かりに太平洋を支配することができるのです。

中国の軍事力増強に対する見方


以下は少々古いデータですが、世界各国の兵力(人数)を表しています。

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今や装備が一番重要なので、単純に人数では比べられないものの中国は10年前に世界一の水準であり、今やその装備も近代化し、洗練されています。

また、以下は中国の軍事力増強を各国がどのように見ているかを示しています。

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日本は地理的近いことからその脅威をもっとも感じていることがわかります。それにしても不思議なのは韓国との差です。

このデータは古いので、アメリカや欧州各国の見方も当時よりもより厳しいものとなっていることは間違いありません。

(データ出所:社会実情データ図録)

まとめ


もし、台湾と日本が中国の手に落ちれば、アメリカ軍は東アジアから撤退することになるでしょう。

韓国も見捨てられます。そして、今その危機は現実に迫ってきました。アメリカは東太平洋における海軍力で、中国の脅威に対抗できなくなりつつあることを自ら認めています。

そして、日本の防衛予算は明らかに少なすぎます。アメリカはGDPの2%を求めていますが、当然だといえるでしょう。

アメリカ一国では中国の追い上げに対抗しきれません。日本の防衛予算は少なくとも10兆円以上にする必要があることは間違いありません。

中国の軍事予算は少なくとも日本の5倍以上であり、かつ核兵器保有国です。軍事バランスの崩れは平和の保持を難しくすることは過去の歴史からも明らかなのです。

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