マザーズ活況も小休止。NM倍率から見るマザーズ市場

日経平均が小康状態を続ける中、IT企業を中心とした東証マザーズ市場が絶好調でした。
なにしろ、指数はコロナ騒動前を上回り、まるでコロナウイルスが味方となっているかのようだったのです。しかし、マザーズ市場にも息切れ感が出てきました。
今後をどのように考えればよいのでしょうか。
マザーズ市場もさすがに一服
ここ最近絶好調だったマザーズ市場の活況もさすがに落ち着き、いったん天井をつけた気配が漂っています。
それにしてもマザーズ市場の好調の要因はいったいなぜだったのでしょうか?個人的な推察として、3つの要因が考えられます。
1.アメリカ、NASDAQ市場が堅調だったこと
2.コロナ騒動による新しい生活様式がIT企業と親和性が高いこと
3. 値動きが軽いため、大型株の値動きの鈍さに業を煮やした個人投資家がマザーズ銘柄を手掛けたこと
2.コロナ騒動による新しい生活様式がIT企業と親和性が高いこと
3. 値動きが軽いため、大型株の値動きの鈍さに業を煮やした個人投資家がマザーズ銘柄を手掛けたこと
です。
NYダウとNASDAQの値動きを比較
以下はここ数年のNYダウの値動きです。

概ね右肩上がりを続けています。しかし、現状(2020年10月下旬)、コロナ騒動前の水準を超えるまでには戻っていません。
一方、以下はアメリカNASDAQの値動きです。

特徴的なのはコロナ騒動後の一時の下げからの急上昇です。株価はコロナ騒動前を大きく上回っています。新興IT先進企業が手掛ける事業はウイルスの脅威に強いということなのだろうと思います。
日本市場の動きはどうか
日本市場の動きはどうでしょうか。以下は2006年を100とした比較的長いスパンでの日経平均と東証マザーズ指数の値動きを比較したものです。

コロナ騒動前後の値動きはアメリカと同様にマザーズが好パフォーマンスを上げています。(一番右のあたり)
しかし、長い目で見るとマザーズの戻りが行き過ぎているようにも思えません。とにかくマザーズはリーマンショック時に大きく下がり過ぎました。
そして、日経平均はリーマンショック前の高値を抜いているのに、マザーズは抜いていません。
リーマンショック前の日経平均が安すぎたのか、それともマザーズが買われ過ぎていたのか、正確なところは不明であり、100%正しい答えなど出せません。
NM倍率で観察
今度は、NM倍率(※)で見てみましょう。以下は2006年以降のNM倍率の推移です。

ここ最近のNM倍率は、マザーズ市場が割高となってきていることを示していますが、過去の水準からすると限界水準までに割高となっているとも思えません。
2020年9月末でNM倍率は18.9倍程度となっていますが、過去の経験則(勘)から考えると概ね15倍程度が限界と見ます。
2020年10月23日のマザーズ指数は1,247ポイントとなっており、日経平均が現在の水準を保つと仮定すれば、マザーズは1,500ポイントくらいが天井ではなかろうかと推測します。
(※)NM倍率
日経平均を東証マザーズ指数で割って求めた倍率。数値が大きければ日経平均が割高、数値が小さければマザーズが割高であると考えられる。
日経平均を東証マザーズ指数で割って求めた倍率。数値が大きければ日経平均が割高、数値が小さければマザーズが割高であると考えられる。
結論
ここ最近のマザーズの押し目は慎重かつ積極的に拾っていく局面であるというのが個人的には正解に思えます。
高くなったら割安感がなくなり恐くて買えない、安くなったらもっと安くなるのではと考えて恐くて買えない、というのが人の心理。
しかし、そんな心理状態では相場では勝てないと自戒するのであります。ここは目をつけていた銘柄があれば拾っていくタイミングだと考えるのであります。
投資は自己責任で~。
【関連記事】
疑似バフェット指標(2020年9月末):株主至上主義が終焉するとなれば・・・
コロナ後の産業構造変化に対応する有望銘柄は?
株式をもたざるリスク、長期推移で明らかに
株価を上げる優秀な経営者の条件は・・・
失敗してそうな投資家の特徴
社長の持株比率の高い会社の株式は好パフォーマンス
トランプ大統領就任後の日米株価の相関係数
↓↓応援クリックお願いします↓↓

にほんブログ村
![]() | 10万円から始める! 割安成長株で2億円 [ 弐億 貯男 ] 価格:1,540円 |

![]() | 価格:1,738円 |

- 関連記事
-
-
上場企業に朗報!四半期決算の負担減少へ 2022/04/20
-
投資家に見限られつつある岸田政権。株価低迷が全てを象徴 2021/12/07
-
業績予想は強気だが、そこには見過ごせない落とし穴が 2022/11/12
-
成長株投資復活!?その真偽をNM倍率から検証 2022/07/11
-
面白くない相場続く。投資家の興味も離散中で調整間近?! 2021/04/13
-
日経平均とマザーズ、日経平均の2020年11月は異様な動き 2020/12/02
-
日経平均2万5千円割れは通過点の予感。岸田無能内閣の一時が万事 2022/03/08
-
東証再編から半年。市場にはどんな変化が現れているのか 2022/10/06
-
株価下落!トレンド変化か単なる押し目かそれが問題だ!! 2021/04/22
-
東証マザーズ、コロナ騒動前よりも高く(2020年6月) 2020/06/25
-
コメント