売りと買いを組み合わせた投資手法とその考察

チェス2



我ながらなかなかの相場勘ではなかったのではないかと思って、密かに自画自賛をしているのです。

2020年11月17日、日経平均が下がれば儲かるETFと買うと同時に、TOPIXが上がれば儲かるETFを買ったのです。その心はもちろん、TOPIXに対して、日経平均が買われ過ぎているからというものです。

そして、11月20日現在で、その目論見は見事に当たっているのです(捕らぬ狸の皮算用)。日経平均は2日連続で下げる一方、TOPIXが若干とはいえ上昇しています。若干とはいえ含み益が出てきました。



投資信託とヘッジファンドとの価値観の違い


世に売られている一般の投資信託は、運用成績を測るベンチマークといわれる指標があり、ベンチマークを上回れば投資は成功していると見なされるのが一般的です。

基準価額が半分に下がっても、ベンチマークは6割下がっているならば投資信託としては好成績というわけです。

しかし、多くの投資家はそれでは納得できないはずです。100万円が50万円になって、好パフォーマンスなんて言われたら、いい加減にしろと怒鳴りたくもなるでしょう。

一方、富裕層や大口の機関投資家などを顧客とするヘッジファンドはベンチマークとの相対評価などは行わないのが一般的です。

相場が上がろうが下がろうが利益を出す。絶対利益の追求こそがヘッジファンドの存在価値です。

ヘッジファンドにはさまざまな投資手法がありますが、今回は売りと買いを組み合わせた投資戦略について見てみたいと思います。

ペアトレード


言葉どおり、ペアで取引をする方法です。例えば株式の場合、同業種の株価は似たような動きをすることが多いのが普通です。

しかし、全く同じ値動きをするわけではありません。そこで、割安な銘柄を買っておき、割高な銘柄を空売りしておきます。

狙いどおりに価格差が縮小した時点で反対売買を行うことで利益を確定します。売りと買いを組み合わせているため、全体の相場がどのように変化しても影響を受けにくく、大きな損失が発生する可能性は低いのが特徴です。

肝となるのは何をもって割高、割安と判断するかです。判断を誤れば、価格差はますます開き、損失が発生することになります。

ペアトレードはロング・ショートなどと呼ばれることもあります。ロングは買い、ショートは売りを意味します。

マーケット・ニュートラル


ペアトレードと考え方はほとんど同じですが、相違点は片方の銘柄を市場全体の動きを示す日経平均先物などを活用するところです。

ある銘柄が魅力的だと思っても、株価全体に割高感が出ているときなどは有望銘柄を買っても市場全体の下げに引きづられ、結局損をすることが多くなります。

そこで、有望銘柄を買っておき、同金額の日経平均先物を売っておく。

自分の判断が正しければ、いくら相場全体が下がっても、有望銘柄は相場全体の下げよりは小さく、あるいは上昇し、サヤを抜けるというわけです。

名称が示すとおり、マーケット全体に対して、ニュートラル(中立)を保ちつつ、自らの銘柄選別眼を試すということになります。

補足


このような運用手法には若干考え方に違いがみられ、ペアトレードやマーケット・ニュートラルが売り持ちと買い持ちの金額を同様にするのに対し、ロング・ショートはその比重をその時々によって変えるという見方もあります。

いずれにせよ、大きな違いはなく、投資手法の捉え方として大勢に影響はないと思います。

最後に


上記のような投資手法は成功し続けることは至難の業であり、多くのヘッジファンドが苦戦を強いられているというのが実態のようです。

個人的にも、以前、ロング・ショート型の投資信託を購入したことがありますが、まったく儲からずに損切りした記憶があります。

私見ですが、売り買いを組み合わせた投資手法は、よほど歪な値動きを発見したときでなければやらないほうがよいと思います。

ファンドで運用するとなれば、どんな相場でもトレードをし続ける必要があり、うまくいかないのではないかと勝手に推測するところなのです。休むも相場。

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