ドン・キホーテがひとり負け?そんな馬鹿な!

ネットか新聞か何か忘れてしまいましたが、ドン・キホーテが2020年10月の売上で、ひとり負けをしたなどと書かれていたのです。
しかし実際問題、ドン・キホーテに行けばお客はわんさかいますし、とてもひとり負けしてるとは思えません。いったい何なのか検証してみることにしたのです。
実際の売上動向は?
ドン・キホーテの持株会社、PPIH(7532)のIRサイトに2020年10月の既存店売上高が掲載されていました。
それによれば、ドン・キホーテの売上は前年同期比で90.8%。通期累計だとさらに悪く、87.0%にまで落ち込んでいます。同じPPIHグループであるユニーを見れば前年同期比で109.9%。通期累計で105.6%と前年を上回るペースです。
しかしどう考えてもなにかおかしい。きっとなにかカラクリがあるはずです。
どうやら消費増税が怪しい
さらに詳しく見てみると2020年9月の落ち込みが凄まじい。既存店売上が前年同月比でなんと76.6%!20%%以上も落ち込んでいます。
対してユニーは98.4%とほとんど変わりません。これは2019年10月の消費増税が臭いとしか思えません。
ドン・キホーテは消費増税前に駆け込み需要の取り込みに成功したが、ユニーは失敗したと見ることができるのではないでしょうか。
よみがえる記憶
そういえば思い出されるのは昨年(2019年)、消費増税の時期にドン・キホーテが一律5%オフなどといったキャンペーンをやっていたことです。
調べてみたら5%オフどころではなかった。なんと8%値引きを行っていたのでした。実施したのは2019年の9月後半。このキャンペーンが駆け込み需要のみならず、通常の需要も取り込んだ大幅売上げアップにつながったことは間違いありません。
確認してみるとやはり・・・。2019年10月は対前年比で既存店売上が113.0%と大幅アップしていたのでした。
結論
「ひとり負け」という表現は正しくない。「ひとり勝ち」の単なる反動というのが実際のところです。
しかし、株価はそうはとらえていないようです。

日経平均に比べて、ここ最近の動きは鈍い。もっとも、長期でみれば大きく日経平均をアウトパフォームしています。
単に日経225銘柄に採用されていないがために、日経平均先物主導の踏み上げ相場に乗っていないだけだと考えるのが普通でしょう。
最後に
その他の要因として、コロナ騒動による外国人入国規制により、インバウンド消費が減少していることも売上減少の一因となっているようです。
しかし、インバウンド消費が消費全体に占める比率はたかだかしれたものです。2019年のインバウンド消費は約4.8兆円。GDPの1%にも満たない金額です。影響は限定的なものに留まると思います。
日経平均が急上昇を続ける中で停滞するPPIH株。でも案外捨てたものではないというのが個人的感想です。
投資は自己責任で!!
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