トーセイ・リート投資法人の資産運用報告からリート市場を読む

マンション2



トーセイ・リート投資法人(3451)から資産運用報告が届いたのです。

普段であればめんどくさいのでゴミ箱直行といったところですが、こんなご時世ですので、パラパラと中身を確認してみたのでした。



トーセイ・リート投資法人とは


トーセイ・リート投資法人は、不動産流動化事業や不動産開発事業、不動産賃貸事業などを手掛けるトーセイをスポンサーとする総合型のJリートです。

ポートフォリオはオフィスが約44%、住居が約48%、残りが商業施設という構成です。地域別では全て首都圏の物件となっています。

投資口価格は、112,100円(2021年1月14日現在)、予想分配金利回りは、6.3%とかなりの高利回りとなっており、Jリート市場ではトップ3以内となります。

なぜ高利回りなのかを探るのはなかなか困難ですが、格付会社からの格付を取得していないことも一要因ではないかと考えます。

投資方針が一部変更に


トーセイ・リート投資法人の資産運用報告の中でもっとも重要なポイントはポートフォリオを構築する投資方針の一部が変更されたということです。

具体的には以下のように変更されています。

(変更前)
・オフィスと商業施設を併せて80%以下
・住宅は50%以下
・ホテルと物流施設を併せて20%以下

(変更後)
・オフィスは70%以下
・商業施設は20%以下
・住宅は70%以下
・物流施設は10%以下

目立つポイントは2つです。

1.住宅への投資を重点化する
2.ホテルは投資対象から外す


です。

コロナ禍における不況時ですので、極めてまっとうな判断だといえるでしょう。

不動産市場の動向


資産運用報告から読み取れる現下の不動産投資市況は意外にも堅調です。

極度の金融緩和が内外の投資家の投資意欲を高めていることから不動産価格は高値圏で推移しており、売買規模は2020年上期も引き続き、多額の規模を維持しています。

一方で、不動産賃貸市況は陰りが見えています。

企業業績悪化とテレワークの導入がオフィス賃貸料の下落を招いています。

賃貸住宅は堅調ではありますが、ウイルスの影響から転居が減っており、需要はやや弱含んでいます。

ハゲタカファンドが世界に跋扈


米投資ファンド、KKR傘下のノンバンクが日本国内で不良債権を対象とする投資事業に参入するといいます。

既にミレニアム債権回収を傘下に持つミレニアムホールディングスを買収しており、同社を通じ外資系ファンドなどが投資した債権の回収業務などを受託していくというのです。

欧米でも不良債権ファンドの設立が相次いでいるといいます。

銀行などから不良債権を安値で買い取って、残された資産のいいところだけ残して要らないところは削ぎ落し、再び転売して儲けようという魂胆は見え見えです。

債権を売られた側の従業員などは非情にリストラされることになってしまうのですから、たまったものではありません。

ホテル型Jリートへの債権がこのようなハゲタカに売り飛ばされることがないことを祈るばかりです。

最後に


トーセイ・リート投資法人は不況に強い住居に半分近くの資産を振り向けているにもかかわらず、予想分配金利回り6%以上は魅力的水準です。

NAV倍率も0.82倍と割安に放置されていると見ます。

格付もなく、時価総額が小さいことから値上がりの期待は小さいですが、利回り重視であれば捨て難い。検討の価値があるJリートだと思います。

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