投資法人みらいの資産運用報告を見てがっくり

ベッド



投資法人みらいと言って思い出すのは、スターアジアによるさくら総合リートの敵対的買収です。

スターアジアから敵対的買収を仕掛けられた、さくら総合リートは焦って、投資法人みらいと合併合意しましたが、結局はスターアジアの前に敗北したのでした。

そしてその後、投資法人みらいの投資口価格は冴えない展開。なぜ冴えないかが資産運用報告を見てわかりました。



投資法人みらいの値動き


投資法人みらいは2016年12月に上場した比較的新しいJリートです。区分としては総合型となります。時価総額は640億円(2021年1月中旬)程度と小型です。

以下はここ2年の投資法人みらいの値動きです。

●投資法人みらい(3476)
20210117mirai.jpg

コロナ暴落の後の戻りが鈍すぎる。以下は東証リート指数の値動きです。

●東証リート指数
20210117reitsisuu.jpg

総合型なのに指数とあまりに連動していない!!いったいナゼ?という疑問がわいてきます。

運用資産に偏りが見える


タイプ別の運用比率を取得価額ベースでみると、オフィスが57.6%、ホテルが18.1%、商業施設が16.4%、その他が7.9%となっています。

ホテルの比率がそこそこあるのか、と値がさえない理由がなんとなくわかりました。

しかし、ポートフォリオマップを見ているとなんだかホテルばかり目につきます。物件一覧を見てみると全部で33件、うちホテルが14件と半分近くを占めていたのです。(うち、1件は当期中に売却済。)

こりゃ、さっぱり冴えないはずだわと合点がいったのです。

この時期にホテルが売れるとは驚きだ!


それにしても驚いたのは、ホテルの売却が2020年11月に行われていたことです。

鑑定評価額が9.4億円のところ、9.2億円で売ることができたとは正直言って驚きです。この時期にホテルを買う人がいるとは???。しかも安値でぶっ叩いているわけでもなさそうです。

いったい誰なのか知りたいところなのですが、譲渡先の同意が得られないため、やむを得ず非開示とされています。ちなみに山口県山口市のホテルです。

この時期によく買うなと首を傾げざるを得ないのであります。 ほかのホテルは売ろうにも売れないのが実態だろうと思います。

商業施設型に見直し買い


ところで、2021年に入って商業施設型のJリートに買いが入っているようです。

市場の予想に反して、コロナの影響が小さかったこと、今後も大きく崩れることはないだろうという見方が大勢となっています。

コロナ禍では物流型の一人勝ちとなっていましたが、NAV倍率から見てもさすがに割高感が漂ってきました。商業施設型は1倍未満に放置されており、ここから下がる心配も少なそうです。

最後に


とにかくこのポートフォリオでは苦しいというのが率直な印象です。コロナが収まらないとどうしようもない。

予想分配金利回りは、約6.3%。2021年度は分配金がかなり下がることを折り込んでの利回りです。しかし、今後下方修正される可能性も考慮しておかなくてはなりません。

ホルダーとしては今さらながら耐え忍ぶしかないと覚悟を決めざるを得ません。

結論。なんとかしろ!!  って無理か・・・。

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