典型的な三尊天井が出現!売るべきか、ホールドか?

チャートなどのテクニカル分析は補助的に参考とするだけであって、基本はファンダメンタルズ分析というのが個人的な投資手法なのです。
しかし、ときにファンダメンタルズ分析では理解しがたい異様な株価も出現するので困るのであります。
そんなときはやむなくテクニカル分析も重用せざるを得なくなってくるのです。
電子契約サービスで思わぬ恩恵
コロナ禍のテレワーク時代において、急に脚光を浴びているのが、印鑑無しで契約を交わすことのできる電子契約サービスです。
国内で電子契約の圧倒的シェアを誇るのが、弁護士ドットコム(6027)です。
サービス名は「クラウドサイン」。2021年1月には導入企業数が1年前の3倍の14万社にも上ろうという勢いで、国内シェアは80%を超えており圧倒的です。
売上も絶好調で右肩上がり。会社側は来期以降も2倍成長を見込むという強気な見通しを示しています。
GMOが本気で追いかける
GMOインターネットグループも本気で電子契約サービスに力を入れてきました。創業社長はやるからにはトップを目指すといいます。
GMOグループ企業が提供する電子契約サービス「電子印鑑アグリー」をなんと地方自治体に1年無料で提供するというのです。
現状のシェアは低くても、まだまだ勝負は始まったばかりで伸びしろがあるため、今後の行方はわかりません。市場規模は2023年には200億円規模になると予測されています。
期待は大きいが株価はそれ以上の期待値?
弁護士ドットコムは2005年に設立されたばかりの新しい会社で、売上高は2021年3月期予想で52億円程度。純利益は2億円ほどと予想されています。
そして、株式時価総額は2,805億円(2021年1月27日現在)です。
PERは実に約1,400倍にもなり、もはや相当の成長期待を折り込んだ水準だといえます。業績が株価に追い着くのはいったいいつなのか?と心配になろうというものです。
チャートは天井を暗示する
頭を悩ませるとやはりチャートに頼るのは人の性というものです。後で冷静になれば、売り時だったなあ、などと後悔をしたくもないというところ。
というわけで以下は弁護士ドットコムのチャートです。
●弁護士ドットコム(6027)

眺めていて思い出したのが「三尊天井」という言葉です。
三尊天井とは高値圏でしばしば見られるチャートの形で、3つの山からなり、中央の山が最も高くなります。この形のチャートは相場の上昇トレンドが終了し、下降トレンドに入ることを暗示するといわれています。
特に高値圏の場合は高い確率で強力な売りシグナルとなります。
再びチャート。緑の丸が天井を形どっているといえそうです。

なお、三尊天井と逆のチャートパターンを「逆三尊」と呼び、下落トレンドから上昇トレンドへの転換を示唆するとされています。
ただし、チャートは万能ではない。ときに騙されることがあるのであくまでも参考程度にとどめておくべきでしょう。
最後に
弁護士ドットコムは自己資本が22億円ほどで、従業員数は300名ほどです。一方でGMOインターネットは自己資本が約480億円、従業員数は5,000名以上(連結)。
体力的にはGMOインターネットグループに相当の分があります。体力的に劣る弁護士ドットコムがどのような逃げを打てるのか。見ものです。
そして株は、やはり一部売却したほうがよいというのが個人的見解です。
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