2020年春に自殺者が減ったのはブラック企業が依然多いから

労働



コロナ騒動が始まったのは昨年(2020年)1月であったと記憶しています。その後、じりじりと感染が増え始め、緊急事態宣言が出されたのは2020年4月。そのころから失業率もじりじりと上がり始めました。

失業が増えれば自殺者が増えるという意見が多かった中、事態は意外な展開を見せたのでした。



2020年の自殺者の動向


以下はここ数年の自殺者数の月別推移を表しています。

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(出所:厚生労働省)

意外なことに2020年は6月まで、ここ6年間で最低の自殺者数で推移していたのです。失業が増えていたにもかかわらずです。

いったいこれは何を意味するのでしょうか。

不況の初期は人を元気にさせる


思いがけないことですが、人は不況の初期段階においては元気を取り戻すというのです。

なぜか?

多くの人は不況になると仕事が減って、労働時間が短くなり、過労状態から脱することができるからです。仕事が楽になって、ストレスから解放されるため、不況の初期段階では人は精神的にも肉体的にも健康になるのです。

これをあらかじめ予想した人は少ないのではないでしょうか。

不況が長引けば事態は悪化する


しかし、これはあくまでも不況初期だけの話。不況が長期化すれば当然、話は変わってきます。

仕事を失ってもすぐに職が見つかるならば自殺などしないはずです。しかし、コロナ禍で求人は確実に減りました。

以下は求人倍率の推移を示しています。

20210202kyuujin.jpg
(出所:厚生労働省)

2020年は完全な右肩下がり。ハローワークに行ってもめぼしい求人はなく、途方に暮れる人が多いようです。

求人倍率の落ち込みとともに自殺者数が増えていることがわかります。将来の不安で悲観にくれて自殺する人が増えてくるというわけです。

結局ブラック企業が多かったこともわかる


緊急事態宣言で仕事が減って自殺者が減少したということは、裏を返せば仕事が大きな負担となり、肉体的にも精神的にも追い込まれた末に自殺していた人が多かったといえると思います。

働き方改革、ワークライフバランスなどといった綺麗ごとも所詮は労働環境に恵まれた大企業などは実行できても、中小零細企業は実行できていなかったことを如実に示したといえるでしょう。

アフターコロナでは、再び人手不足が顕在化するでしょう。

中小企業も長時間労働に頼るのではなく、機械化、IT化を進めた労働生産性の向上が欠かせません。

そのためには国が中小企業の設備投資を支援する必要があります。デフレで苦しんでいるのだからちょうどいい。大胆な財政出動で中小企業をバックアップすべきだと考えます。

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