予想外の株価高騰に戸惑う個人投資家の言葉

こんなにもあっさりと日経平均株価が3万円を超え、バブル崩壊に慣れっこだった個人投資家の多くは頭が混乱してしまっているようです。
そしてそれは個人投資家の言葉の端々に読み取れるのです。
個人投資家の言
日本経済新聞の記事に今回の株高に対する個人投資家のさまざまな感想が掲載されています。それには各人各様の思いが吐露されております。
そしてそれはまるで砂漠の中をさまよう異邦人のようでもあります。
「景気との差があり過ぎて違和感しかない」(50代会社員)
「平成バブルの時のような熱狂がない。ごく限られた一部の人が買い上げているのではないか」(70代団体職員)
「親から相続した預金で株を早く始めなくては」(60代女性)
どうやら株高に乗り遅れた人が多いようです。もっとも儲けてる人は自分が大儲けしているなんてなかなか言わないとは思いますが。
恩恵は外国人投資家へ
確かに今回の株高の恩恵は個人投資家よりも外国人投資家に向かっていることは確かなよう。
以下は投資部門別の株式保有比率の推移です。

(出所:日本取引所グループ)
1990年度末に20.4%とだった個人の持ち株比率は、2019年度末には16.5%にまで低下しています。その間、個人投資家は株を売り越してきました。
目立って減っているのが銀行や生保などの金融機関です。株式の持ち合いが徐々にしかし確実に解消されていったことがよくわかります。
そして、その株を買ってきたのが外国人投資家です。1990年度末に5%ほどの持ち株比率しかなかったのが、2017年度末には30%ほどにまで上昇しています。
日本銀行のETF買いと合わせ、日本株の大株主は日本銀行と外国人投資家ということになってしまいました。
この度の株価上昇の原動力も主に外国人投資家の買いによるものです。
株価上昇末期に見られる現象
昔から、主婦が証券会社に株を買いたいと言ってきたら相場はお終いと言われます。(森元首相が言いそう・・・)
まさに60代女性のお言葉が象徴的かもしれません。
慎重な主婦がなけなし?のへそくり(失礼)を株式投資に回す頃には、玄人投資家の資金の多くは株に回っていて、もはや買い余力は無くなっており、あとはきっかけ待ちで下がるだけというのがお決まりのパターンでした。
今回もそうなるかは神のみぞ知るですが、投資資金が国際的になっていることから日本人の動向だけからでは相場を推し測ることはできなくなりました。
最後に
「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」といいます。
今は、懐疑の中で育っている状況と言えると思います。やがて楽観論やさらなる強気論が出てきて、安心感が広がり株式投資に熱狂する人が多くなれば、そこが天井ということになるのでしょう。
コロナバブル崩壊はやがて起こると思いますが、もうしばらくは大丈夫だと考えて良さそうです。
その間にどうしても持ち続けたい株だけ最低限残して、残りは売り払ってしまいたいと考えている今日この頃です。
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