証券会社の合従連衡、その歴史と変遷について

証券会社、証券業界にとって1990年以降はまさに逆風の連続でした。
そしてその逆風は証券業界に再編の嵐をもたらしたのです。それはもはや原型をとどめないかのような再編劇でした。
1990年以降の業界動向
1989年末を頂点にして株価バブルが崩壊、そして、1999年の株式売買委託手数料の自由化、またネット証券の台頭など波乱万丈に満ちた時代となりました。
1997年には三洋証券と山一証券が経営破綻しました。バブル景気に浮かれていたと思ったら10年も経たずに会社が無くなってしまったのです。
その他の会社も各様に生き残りをかけた合従連衡を行い、今日に至っています。今回、主な対面販売型の証券会社について、その変遷を図にしてみました。
証券会社の合従連衡の系譜

それにしてもメガバンク系の証券会社の再編はとりわけ複雑となっているようです。(あくまで概略であり、再編経路に不正確な部分もあることをご容赦ください。)
バブル崩壊後にも、ITバブルの発生や黒田バズーカによる株価上昇など、小規模な追い風に支えられ、なんとか生き残っている会社も多いようです。
今後はさらに逆風が・・・
しかし、今後は投資信託の手数料や信託報酬の価格破壊、スマホに特化した新たな証券会社の誕生、そしてなによりも対面型の上顧客の高齢化により、対面証券は引き続き厳しい局面が続くものと考えられます。
再び、めまぐるしい再編が繰り返されることになるかもしれません。

にほんブログ村
![]() | 図解入門業界研究 最新証券業界の動向とカラクリがよ~くわかる本[第4版] [ 秋山 謙一郎 ] 価格:1,512円 |

- 関連記事
-
-
ETF投資に欠かせないメリットとデメリットの比較 2021/09/03
-
久しぶりに企業型確定拠出年金の運用成果を確認 2019/01/31
-
SBIがライブスター証券を買収。ネット証券苦境の時代へ 2020/08/02
-
「顧客=お金」をめぐる醜い争い。保険会社VS銀行 2022/01/26
-
金融庁が高齢者ルールの変更を検討中(期待できない) 2020/01/31
-
コメント