ネット証券のビジネスモデルが楽天モバイルの新料金プランを生んだと推測

スマホ



MNO大手3社による楽天モバイルつぶしの動きは逆手に取られ、自らの首を絞めることとなりました。

楽天モバイルの逆襲ともいえる新料金プランはその発想がネット証券のビジネスモデルにそっくりであり、楽天証券を抱えていたからこそ出てきたアイデアではないかと推測します。



楽天モバイル、窮地から一気に形勢逆転


菅首相の肝入りのスマホ料金値下げ。その圧力に押され、携帯大手3社が相次ぎ値下げを発表したのはご存じのとおりです。中でも、20ギガまで2,980円というドコモの新料金プラン「アハモ」はかなりのインパクトでした。

格安SIMの存在価値を一気に薄め、旧来の楽天モバイルのデータ無制限で2,980円というプランの魅力もあせてきたのです。

ドコモに合わせて、ソフトバンク、KDDIも相次いで値下げプランを発表。いよいよ楽天モバイルは窮地に立たされたかのように見えました。

楽天の新料金プランの凄さ


2021年1月下旬に楽天はスマホ料金について、白熱の議論を重ねたといいます。

値下げに慎重な意見が出る中、楽天の三木谷会長兼社長は、1ギガまでなら無料、データ使用料に応じて値段が上がり、20ギガでも1,980円、どれだけ使っても2,980円という大胆なアイデアプランを打ち出しました。

なにしろ、大手3社は固定費が高い。よって、ライトユーザー向けの安いプランは皆無です。

そこに楽天モバイルは目を付けました。あまり外でスマホを使わない人なら、無料でずっと済ませることすら可能です。

インフラ投資に金がかかる3社にはとても真似のできる芸当ではありません。三木谷氏はいみじくも、「すべての人に最適にした」と言っていますがそのとおりでしょう。

この値付けで一気に楽天モバイルの人気が高まっています。新プラン発表後、どの携帯電話会社を選ぶかというアンケートで、一気に2位にまで浮上しました。首位、ドコモに肉薄しています。

楽天の戦略


それにしても楽天はこの新料金プランで大丈夫なのでしょうか。

楽天の戦略は楽天経済圏というグループでの収益向上を狙っています。料金を安くしても契約数を多くして値下げ分を補うという戦略です。

これはSBI証券がネット証券で圧倒的地位を築いた戦略とそっくりです。

SBI証券は他社が値下げすれば、すぐに追随して、消耗戦にどこまでも付き合いました。その結果、他者を駆逐し、ネット証券業界では他の追随を許しません。

この戦略に学んだのではないかというのが私の勝手な憶測です。

株価も楽天モバイルの料金プランを好感しているようです。

●楽天(4755)
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楽天モバイルの新料金プランが発表されたのが2021年1月29日。それ以降、株価は堅調に推移しています。

2月12日に公表された2020年12月期の最終赤字は1,141億円となり、さすがに株価も若干調整しておりますが、すでに折り込み済といってよいでしょう。

今後の課題


楽天モバイルの課題はなんといっても自社回線エリアがまだまだ狭いことです。

これに対し、楽天モバイルはなんと2021年夏には自社回線での人口カバー率を96%にまで上げるとぶち上げています。

大手3社に比べ、インフラ投資が少なくて済む後発のメリットを享受して、なんと5年前倒しで達成させるというから驚きです。

しかし、本当にどこでもつながる安定した回線となるか?これに勝負がかかっているといってもいいでしょう。安かろう悪かろうでは顧客は逃げていきます。

今までさんざん行政指導を受けてきた楽天モバイル。その真価は今夏(2021年夏)に試されることになりそうです。

また日本では端末で圧倒的シェアを誇るi-phoneへの対応はどうなのか?

最新のSIMフリー端末は使えるようですが、一部機能に制限があるようです。i-phoneが思うように使えないと日本では限界にぶち当たります。

大手3社と同様の使用感は必須でしょう。(私、i-phoneのことよくわかりません・・・)

最後に


楽天モバイルの新料金プランはすばらしいの一言に尽きる。個人的にライトユーザーだからなおさらです。

端末買い換え時には楽天モバイルにMNPしたいと考える今日この頃なのです。

ちょっとかわいそうなのは格安SIM業者・・・。こんなプランを出されたら、もはやMVNOの存在価値は無くなってしまいます。

この際、楽天モバイルの回線を借りて、さらに安いプランでも出さないと生き残ることはむずかしそうです。

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