日経平均÷東証リート指数=NR倍率!?

NT倍率はよく聞く指標です。日経平均とTOPIXで割り、どちらが相対的に割高あるいは割安であるかを判断する基準になります。
さて、日経平均と東証リート指数を比べたNR倍率なんてものがあるのか?とふと考えて検索しても出てこない。仕方なく、自分で調べてみたのでした。
前提条件
2008年10月末から各月末の日経平均と東証リート指数を比較することにしました。
おっと、その前にそもそも比較することに意味があるのか?
まったく関係がないものを比較しても仕方がない。例えば、花粉の飛散量と日経平均を比較したところで何の因果関係もなく、意味がないと思われます。
そこで、日経平均と東証リート指数の月末データ(2008年10月末~2021年2月末)の相関係数を調べたところ、なんと0.894。
予想以上に高い相関が見られました。
(相関係数の目安)
±0.7~1.0:かなり強い相関あり
±0.4~0.7:やや相関あり
±0.2~0.4:弱い相関あり
±0.0~0.2:ほとんど相関なし
±0.7~1.0:かなり強い相関あり
±0.4~0.7:やや相関あり
±0.2~0.4:弱い相関あり
±0.0~0.2:ほとんど相関なし
株が上がればJリートもほぼ似たように上がるし、逆もまたしかりです。
日経平均÷東証リート指数=NR倍率
さて、そして日経平均を東証リート指数で割った数値をグラフ化したのが以下となります。

真ん中あたりの直線は線形近似曲線です。ある種の傾向を表したセンターラインとでも言ったらよいのでしょうか。
2020年10月以降、目立って倍率が上昇していることがわかります。日経平均が3万円をつけたことからもだいたい想像がつく展開です。
Jリートとの比較感
しかしながら、この間、Jリートも上昇基調にありました。株高のピッチが速すぎる、あるいはJリートの上昇ピッチが鈍すぎるのどちらかしかありませんが、感覚的にいって前者の可能性が高いと見ます。
東証リート指数は2020年3月の安値から大きく戻しつつあり、ここからの上値追いはなかなかしんどい。なにしろ平均利回りが3.7%程度です。
となれば、株が下がることで調整されるしかないというのが短絡的結論となります。
最後に
東証リート指数の目先高値を2,000ポイントと仮定し、線形近似の12倍程度をかければ日経平均は24,000円となります。
さまざまな角度から切ってみても、あらゆる指標で24,000円程度の日経平均が示唆されるところです。
そのときに備えて、泣くまで待とうホトトギスの心境なのです。
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