リバランスという名の日本株に対する重石

コイン



株価の変動が激しくなってきました。いつか来た道のようにジェットコースターのような相場になりつつあります。

そして、株式市場にはリバランスという重石が蓋のように覆いかぶさっているのです。



日本版恐怖指数の動き


日本版のVIX指数ともいえる日経平均VI(※)の動きが徐々にではありますが上昇基調にあります。

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投資家は少しずつ恐怖を感じつつあるといっていいでしょう。

もっとも、昨年(2020年)春には遠く及びませんが。

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コロナ恐怖と呼び変えてもよさそうです。

コロナ騒動前後で、日経平均VIの水準が底上げされていることもわかります。

(※)日経平均VI
日経平均ボラティリティー・インデックス。値が高いほど投資家は日経平均株価が今後大きく変動すると見込んでいることを表す。日経平均先物および日経平均オプションの価格をもとに算出されている。過去の経験則では、30が一つの目安とされ、30を上回る状況が続くと、投資家は株の値下がりリスクから売りが出やすいといえる。


期末の売り圧力増加


3月末は年度末ということで、さまざまな思惑が働きやすい月です。

そして、2021年に入ってからの想定外の株高は年金などの機関投資家のポートフォリオにリバランスという名の株式売り圧力が増してきています。

年金基金などの資産を預かる信託銀行が今年に入り大幅に株を売り越していることからもそれは明らかです。

巨額な資金を預かる年金基金などの機関投資家は、一定のルールの下、上がりすぎた資産は売却して、元の資産配分に戻さなくてはなりません。

そのため、株高により増えた株式の比率を株の売却で下げて、他の資産を組み入れる必要があるというわけなのです。

巨象、GPIFの動向


世界最大の機関投資家といわれるGPIF(※)は運用資産に占める日本株の比率を25%程度としています。

2021年からの株高により25%を上回っており、日本株の売却に動いていると考えられます。

今後も株が上がれば五月雨式に売りが出てくるため、上値を抑え込む力が働きそうです。

(※)GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)
厚生労働省所管の独立行政法人。日本の公的年金のうち、厚生年金と国民年金の積立金の管理・運用を行っている。2006年に設立され運用資産額は百数十兆円におよぶ。またGPIFは東証1部上場株式を大量に保有しており市場に与える影響は大きい。2018年度末現在、国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%という基本ポートフォリオとなっている。


最後に


個人投資家もリバランスという手法は取り入れたほうが良いのは明らかです。

上がったものはいつかは下がるし、その逆もまたしかりです。

忙しくてそんな面倒なことはやってられないというならば、投資信託やロボアド投資などがおススメかもしれません。

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