1か月以内に8割の確率で5%以上の調整?ヒンデンブルグの予兆?

数学



ヒンデンブルグの予兆によれば、アメリカ株式市場は1か月以内に約8割の確率で5%以上の下落するのだそうです。そして、その予兆のサインが2021年3月3日に点灯したというのです。

しかし、そもそもヒンデンブルグの予兆っていったいなんだ?



ヒンデンブルグの予兆


ヒンデンブルグとは人の名前ではありません。ドイツの飛行船の名称です。

1937年5月、ヒンデンブルグ号はアメリカを飛行中に突如として爆発炎上、墜落して乗員乗客97名のうち、35名が炎に包まれて亡くなりました。

その後、株価が下落したことから、ヒンデンブルグの予兆と呼ばれることとなりました。

盲目の数学者ジム・ミーカが考案したといわれています。

予兆のサイン、点灯の条件


それでは予兆を示す具体的な条件はどうなっているのでしょうか。

以下の4つの条件がすべて満たされるとヒンデンブルグの予兆サインが点灯するとされています。

1.52週高値・安値(※1)を更新した銘柄がともに上昇・下落銘柄数の合計の2.2%を超える
2.ニューヨーク証券取引所総合指数が50営業日前を上回る
3.短期的な騰勢を示すマクレラン・オシレーター(※2)の値がマイナス
4.52週高値の銘柄数が52週安値の銘柄数の2倍を超えない

数学者が考えただけあって複雑怪奇。凡人にはとてもその心は推し測れないのではあります。

(※1)52週高値・安値
過去52週の中での最高値または最安値。52週は約1年となり、直近約1年間の最高値または最安値のことをいう。

(※2)マクレラン・オシレーター
値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の差の短期指数移動平均と長期指数移動平均の差から相場のトレンドを測る騰落指標。数値がプラスのときは市場が上昇傾向にあり、マイナスのときは下降傾向にあるといわれる。

【計算式】
騰落銘柄数 = 値上がり銘柄数 - 値下がり銘柄数
マクレラン・オシレーター = 騰落銘柄数のX日指数移動平均 - 騰落銘柄数のY日指数移動平均
(Xには19日、Yには39日を設定するのが推奨されている。)


前回の点灯


前回、点灯したのは2020年1月末。その後の株価推移はどうなったのでしょうか。

以下はNYダウの動きです。

●NYダウ
20210313NY.jpg

大暴落・・・。しかし、コロナ騒動勃発時だから下げて当然といえば当然なのです。

点灯したから下がったのか?下がったから点灯したのか?どっちがどっちかよくわからないというのが率直な感想です。

今回の点灯


さて、今回は2021年3月3日に点灯したというのですから、数学的には4月上旬までに5%以上の調整がある可能性が約8割ということになるのでしょう。

現状、NYダウは32,788ドルとなっており、最高値更新中。

金利は上昇基調であり、金融引き締めによる株の下落余地は十分といったところです。

32,778ドル × 5% = 1,638ドル

ヒンデンブルグの予兆が正しければ再び3万ドルを割る可能性は高いと見ておかねばならないでしょう。

最後に


信じるか信じないかはあなた次第といったところですが、なにしろ盲目の数学者が考案したというのが神秘的です。

あながち都市伝説などと無視するのは不気味であるというのが個人的な感想です。

どちらにせよ、あと20日あまりで答えは出る。数学者が勝つか、市場が勝つか、見ものであります。

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