ウォーレン・バフェット氏、再び日本株買いの兆候

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長期投資を好む投資の神様、ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社、パークシャー・ハザウェイが再び日本株を買うのではという観測が流れています。

長期にわたり大きな成果を安定的に挙げてきた超一流投資家が日本株に目を向けているというのは注目すべき事象といえます。



パークシャー・ハザウェイとは


パークシャー・ハザウェイは、アメリカに本社を置く持株会社です。パークシャーはもともと紡績工場でした。

1965年に、当時34歳だったウォーレン・バフェットがパークシャーの株を買い集め、同社に買収提案します。しかし、提案は物別れに終わり、バフェットは敵対的買収に成功しました。

1996年、1998年、2007年に相次いで保険会社を買収し、保険会社はバークシャーの経営の中枢を担っています。

そのほかにもコカコーラなど、さまざまな企業に投資しており、傘下に200社以上の企業を抱えています。

世界的企業に成長したパークシャー


昨今はGAFAに代表される巨大ITプラットフォーム企業が株式市場で恐ろしいまでの存在感を示しています。

しかし、そこに割って入っているのがパークシャー・ハザウェイ。

以下は2019年の株式時価総額から見た世界の大企業ランキングです。

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(出所:社会実情データ図録)

パークシャ―が日本で資金調達を


そのパークシャーが日本で円建ての資金調達を計画しているといいます。円建ての社債を発行し、数千億円規模の資金を調達する見込みです。

その資金を何に使うのか?

日本株に投資するのではという憶測が広がっています。2020年夏、パークシャーが総合商社株に投資していたことが明らかとなったことを覚えているかたも多いでしょう。

以下はここ1年の5大商社株の値動きです。

20210407syousha.jpg

いずれも堅調な値動きです。もっとも相場全体が堅調だから当たり前といえばそれまでですが。

株価が上昇してしまった分、予想配当利回りは低下しており、配当利回り面の魅力は若干低下しています。

伊藤忠商事(8001):2.45%
丸紅(8002):3.03%
三井物産(8031):3.42%
住友商事(8053):4.43%
三菱商事(8058):4.30%

それでもまだまだ魅力的な水準とはいえるのではないでしょうか。

そして、今回もパークシャーは総合商社に投資するのではないか、いや銀行株ではないか、などといった思惑買いも入ってきているようです。

パークシャーが日本株に投資する理由


ウォーレン・バフェット氏といえば、自分が理解できない会社には投資しないということで有名です。

そのため、長い間IT企業への投資は避けてきました。ましてや、なぜ日本株?という気がしないでもありません。

やはり背景にはアメリカ株が上がり過ぎており、バフェット氏が好む割安バリュー株が見当たらなくなってしまったという理由がありそうです。

その点、まだ日本には割安に放置されている株があると考えているのでしょう。

さらに日本ならば低コストで資金調達ができる。その資金を高配当利回りで値動きの小さな銘柄に長期投資して、低リスクでサヤを抜くという戦略のようです。

所感


世界的投資家、バフェット氏も投資先を探して彷徨っているようです。しかし、賢明なバフェット氏が日本株で冒険するとも思えない。

そう考えれば日本株は当面、堅調を維持するという見方もできるのではないでしょうか。

皆が迷う相場。今はそんなところだと思います。

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