楽天、国防を無視した増資が国際問題にまで・・・

財界人というのは国防安全保障の概念がすっぽりと抜け落ちているようです。
米中の覇権戦争が日に日に高まっている中、楽天は中国の巨大IT企業、テンセントから出資を受け入れました。
これはまったく国防意識ゼロの愚行でした。そして、それはにわかに国際問題にまで発展する可能性を秘めているのです。
中国に軍産の区別なし
中国がその巨大化した経済力と軍事力で、人道上許されざる非道性と残虐性をもって世界の覇権を狙っているのはご存じのとおりです。
独裁主義、全体主義の中国はもはや自由民主主義諸国にとって共通の敵であり、世界の悪の枢軸の代表格であることは疑いようがありません。
そして中国の軍隊は国の軍隊ではなく、中国共産党の軍隊であり、中国企業はほとんど軍産一体となっていることから、中国共産党の子会社といっても過言ではありません。
楽天の第三者割当増資における愚行
ところで、楽天が携帯事業に参入したことから巨額の資金を必要としていることは理解できます。
全国津々浦々に基地局を作らなくてはならないのですから。しかし、いくら出資を受け入れるとしても、中国企業でアメリカに目を付けられているテンセント(正確にはテンセントの子会社)から資本を受け入れたのは全くの愚行でした。
日本郵政からだけで十分ではなかったのではないでしょうか。
しかし、すでにテンセント側は出資の払込を完了しており、楽天への出資比率は3.65%となっています。
中国企業という脅威
ところでこのテンセントという企業、トランプ大統領時代にアメリカとの取引を一部停止させるなどの措置を取られています。
もちろんその目的は技術が盗まれて軍事転用されることを防ぐためです。この流れはバイデン政権になっても変わっていません。
アメリカにとって、テンセントは警戒すべき対象であり、その企業から出資を受けた楽天は敵の味方ではないかとの疑念が湧くのは当然の流れです。
外為法上の問題も浮上
また、今回の出資には外為法上の疑念も浮かび上がっています。
2019年の外為法改正により、外国人投資家が、安全保障上重要な技術を有している日本の上場企業の株を取得する際の事前届出を現在の10%以上から1%以上に厳しくすることとされました。
今回のテンセントの出資は1%以上になりますが、事前の届出はなされていません。
改正法には免除規定があり、今回の出資はその免除規定に該当するというのが楽天の主張のようです。
国際問題にまで発展する懸念
外為法上の問題があるかの真偽はともかく、同盟国のアメリカから見れば疑惑は深まるばかりでしょう。
楽天愛用者としても、個人情報は大丈夫か?などという心配があります。
この問題は日米間で国際問題に発展する懸念もあり、日本側がアメリカ側に事の経緯を説明するとともに、機密情報の漏洩が発生しないよう外為法に基づいて監視していく方針であると伝えています。
問題は一企業の枠を飛び越え、国家間の問題にまで発展しています。
最後に
とにかく、楽天はわきが甘すぎた。国際政治のパワーバランスを無視し、敵に塩を送る行為となってしまいました。結果的に日本人を裏切ることにもなりかねません。
なるべく早急にテンセントから株を買い戻してもらいたいというのが個人的な希望です。
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