現物不動産同様、Jリートも外国人投資家が主役

ビル



2020年、日本の不動産取引の多くは海外の投資家によるものでした。

そして、Jリートも同様に海外の投資家が取引の主役に踊り出ています。



オフィス系Jリートにも買いの手が


一時期散々だったJリートもかなり値を戻し、コロナ禍の影響が投資口価格にもろに響いているのはホテル系Jリートくらいなものとなりました。

2021年に入り、ワクチン接種が世界的に始まったこともあってオフィス系Jリートにも買いが戻ってきました。

そこに降ってわいたようなインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人への敵対的買収騒動。

これがオフィス系Jリートの底上げの引き金を引いたといえます。

買いの主役は海外の投資家


ところで、Jリートの戻りの原動力は日本人投資家によるものではありません。

海外投資家によるものです。2021年3月の海外勢の買い越し額は2年振りの水準になりました。

Jリートだけではありません。海外のリートにも総じて買いが入っています。

以下は米国の不動産投資信託市場を主要投資対象とするiシェアーズ 米国リート ETF(1659)の値動きです。

20210418_1659.jpg

東証リート指数とほぼ同じ動きです。ちなみに分配金利回りは2%そこそこであり、とても買う気にはなれません・・・。為替リスクもあるし。

しかし、なぜ海外の投資家はここに来てリートへの投資を増やしているのでしょうか?

海外投資家がリートを買う理由


海外投資家がリートへの投資を増やしているのはインフレヘッジとしての不動産投資です。

コロナ騒動による金融緩和により市中にお金がだぶつき、物価が少々上がり始めました。そこでインフレに強い不動産に投資する気運が高まっているというわけ。

インフレになれば不動産物件の価格も上がるし賃料も上がる。現金よりも相対的に有利な投資ということです。

買い支え役の日銀は静観中


Jリートの価格が上昇していることから、日本銀行はここのところ買いを見送っています。

2021年4月以降はまったく買いを入れていません。

日銀は相場の下支え役に徹する構えであるとともに、既にかなりの額のJリートを買い入れているため、若干及び腰になっていると考えられます。

今後の動きは・・・


さて、スターウッド・キャピタル・グループによるインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人のTOBは5月24日まで。

買付価格の20,000円に対し、現状(2021年4月19日)の投資口価格は20,610円で、敵対的買収が成功する可能性は小さい。問題はその後の価格がどうなるかです。

オフィス系Jリートの価格上昇の呼び水となったインベスコが反対に下落の引き金を引かないことを願うばかり。

2021年5月下旬以降のオフィス系Jリートの動きに注目です。

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