株価下落!トレンド変化か単なる押し目かそれが問題だ!!

日経平均が2日間で1,200円弱の下落。
昨年11月からの上げが急ピッチだっただけに調整は仕方がないとしても、上昇トレンドから下降トレンドへとトレンドが大きく変化したのか、単なる押し目なのか、今後の投資判断を揺るがす大問題なのです。
チャートから考える
第二次安倍政権以降、円安と株価上昇へとトレンドは変化しました。
多少の上げ下げはあっても株価は概ね緑のラインの中に収まっていたといえます。

しかし、2020年後半から、そのトレンドの範囲を飛び越えた上昇を見せました。これは明らかにプチバブルと見ます。
再び緑の範囲に入ってくる可能性が高いというのが個人的見解。棒上げをする前の24,000円の水準を割り込んでくるのではないかと推測します。
出来高から考える
株価と出来高には一般論として以下の関係性があるとされます。いわゆる逆ウォッチ曲線です。
出来高増加・株価上昇①
↓
出来高減少・株価上昇②
↓
出来高減少・株価下落③
↓
出来高増加・株価下落④
↓
出来高減少・株価上昇②
↓
出来高減少・株価下落③
↓
出来高増加・株価下落④
以下はここ10年の日経平均と出来高の推移です。

株価が上昇しているのに、出来高は減少傾向にあります。
上記でいえば②の局面だといえます。これから③の局面に移っていくと考えるのがセオリーですから当然株価は下落すると考えるのが普通でしょう。
新値3本足から考える
大きなトレンド変化を見るには新値3本足(※)が役に立ちます。
(※)新値3本足
テクニカル分析の一つ。多くのテクニカル分析と異なり、時間の概念がないのが特徴。終値ベースで高値あるいは安値を更新したときの株価を新値とみなし、直前の陽線の3本分の高値が更新されると右側に陽線を加える。または陰線の3本分の安値が更新されると右側に陰線を加える。陰線が陽線に転換すれば強気相場への変化、陰線に転換すれば弱気相場への変化と判断する。
テクニカル分析の一つ。多くのテクニカル分析と異なり、時間の概念がないのが特徴。終値ベースで高値あるいは安値を更新したときの株価を新値とみなし、直前の陽線の3本分の高値が更新されると右側に陽線を加える。または陰線の3本分の安値が更新されると右側に陰線を加える。陰線が陽線に転換すれば強気相場への変化、陰線に転換すれば弱気相場への変化と判断する。
ボックス相場ではRSIなどオシレーター系のテクニカル分析が有効ですが、大きなトレンド変化ではまったく役に立ちません。
2021年4月21日の日経平均は28,508円。28,405円を下回ると陰線が引かれる水準であり、あと一歩のところまで来ています。
ただ、新値3本足も他のテクニカル分析同様、騙しにあうこともあるので一定の注意が必要です。
政府の財政支出規模から考える
2020年はコロナ騒動で経済活動が一気にしぼんだため、政府が100兆円を超える史上最大の国債を発行して景気を下支えしました。
2021年になってもコロナ騒動はまったく収まりません。
ところが、財政支出を絞りたくて仕方がない、人でなしかつ傲慢な財務省は2021年の新規国債発行を例年規模の40兆円程度に抑えようとしています。
そんなことをすれば景気はさらにそして一気に冷え込むことになること間違いなし。補正予算を組む必要があることは誰の目にも明らかです。
今年も100兆円規模の国債発行が必要なのはいうまでもありませんが、財務省は渋るでしょう。景気はさらに落ち込むと予想されます。株価にとっては当然逆風となります。
まるで1年限りの株価上昇許可証といったところです。
企業業績から考える
上記とも非常に密接に関連しますが、企業業績の回復は2021年夏がピークと見られています。
2020年の財政支出が秋には息切れして業績回復は鈍るはずです。そして株価は先を読む。秋以降の業績回復ピッチの鈍化を見越した株価の下落が今始まったと考えることができるでしょう。
バフェット指標から考える
以下は東証1部の時価総額と名目GDPを比較した、いわゆるバフェット指標といわれるものです。(2021年の名目GDPは559兆円を想定しています。)

株式の時価総額が明らかに実態経済から上方乖離しているのがわかります。
バブル崩壊前、リーマンショック前を彷彿させるものであり、危険は高まっているといえそうです。
最後に
弱気の虫のようですが、あらゆる見地から株価の先行きには慎重にならざるを得ない。
なお小生は売り屋ではありませんので、いわゆるポジショントークではありません。今後は下げ相場で何を仕込むかじっくりと銘柄選びに勤しみたいと思う今日この頃です。
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