いちごホテルリートの運用報告に見るホテルの現況

再び緊急事態宣言・・・。
政府はあーだこーだといろいろ規制してきますが、もはや一庶民としては特段興味もなく、どうでもいいのであります。飲み屋に酒出すなとか言ってることがもはや滅茶苦茶。まともな政府がやることとは到底思えません。
せっかくのゴールデンウィークも来ますので、政府の言うことなど気にもせず自由気ままに外出して夜の街を徘徊してしまいそうです。エチケット代わりのマスクは一応身に着けつつ・・・。そもそも見回り隊なんて何の意味がある?
政府の笛にはもはや踊らない
とはいえ、世間一般はそんな無責任なことも言っていられません。本音はともかく建前で動くのが日本社会。
空気という雰囲気が支配するある種の全体主義です。一個人の意向ではないから始末に困る。全員が少しずつ責任を負っているのです。
そしてとりわけひどい仕打ちを受けているのが飲食産業。政府はただ単に攻撃対象を求めて魔女狩りを続けており、マスコミもそれに乗っかって煽りに煽って視聴率稼ぎに忙しい。
しかし、そんなバカ騒ぎに乗るほど現代は単純な世の中ではなくなってきています。とにかく情報ソースが多様化しており、プロパガンダが通用しなくなってきました。
また飲食産業同様苦しんでいるのは宿泊産業。そして、ホテル型Jリートも当然その影響をもろに被っています。
数少ないホテル型リートのいちごホテルリート投資法人(3463)から資産運用報告が届きました。その中身を見るとやはり厳しい現状におかれていることがわかります。
ホテル業界がいかに厳しいか見てみたいと思います。
営業収益と営業利益の動向
いちごホテルリートは7月と1月が決算期であるため、コロナ前とコロナ後の比較がしやすい。コロナ騒動が勃発したのはちょうど2020年1月あたりだったからです。
では営業収益と営業利益はどうなっているのでしょうか。

凄まじいばかりの落ち込み具合がわかります。
営業収益はなんと3分の1以下まで落ち込みました。それでもなんとか営業利益を確保しているというのはある種驚きですらあります。
分配金の減少
1口あたりの分配金は当然の如く怒涛の下げです。

仕方ありません。儲かっていないのですから。また儲けて分配してねとしか言いようがありません。
客室稼働率の動向
以下は客室稼働率の動向です。

営業収益ほどには落ち込んでいません。にもかかわらず営業収益が激減しているのは変動賃料がゼロ(実際にはマイナス)となっているからだと思われます。
稼働率も月によって大きな違い
同じ2020年でも月によって稼働率は大きく違います。以下は最低だった2020年5月と最高だった2020年11月の比較です。

3倍近い差が出ています。
以下は東京圏の感染者数の推移です。

(出所:社会実情データ図録)
5月は1回目の緊急事態宣言の影響でしょう。その後夏以降にいったん収まりを見せたことから回復したものと考えられます。
しかし、その後の感染状況を見ると現状も厳しい状況が続いているものと推測されます。
そのあたりは投資法人も認識しているようであり、2021年7月期の業績予想は2021年1月期と同程度を予想しています。当然分配金も増えません。
地域によっても大きく異なる稼働率
ちょっと驚くのは地域によって稼働率が大きく異なる点。
渋谷の駅そばのホテルはコロナ騒動にもかかわらず、2020年も稼働率は概ね100%を維持しています。
それに対し、大阪のホテルは物件によって違いはあれど、ほとんど0%に近い。大阪圏の状況が東京圏に比べて悪化しているのは今年(2021年)になってからだというのにです。

(出所:社会実情データ図録)
大阪圏の人は案外慎重な人が多いのか?いったい何が原因なのかはよくわかりません。
最後に
依然、ホテル型リートは厳しい環境が続いています。いちごホテルリートはその名のとおりポートフォリオはすべてホテル。
同じホテル型リートでも、一部レジデンスを含むインヴィンシブル投資法人(8963)よりも回復が鈍い。

まあ、つぶれなければいずれ時が解決してくれるでしょう。今は我慢するほかなさそうです。
【関連記事】
現物不動産同様、Jリートも外国人投資家が主役
2021年のJリート市場をリードしているのは意外にも・・・
地方に希望はあるか?マリモ地方創生リート投資法人
コロナ禍の影響でJリートの投資物件にも大きな変化が
不動産投資信託(Jリート)の仕組みと投資の視点【まとめ】
↓↓応援クリックお願いします↓↓

にほんブログ村
![]() | 価格:1,650円 |

![]() | 入門J-REITと不動産金融ビジネスのしくみ 見る・読む・深く・わかる [ 田渕直也 ] 価格:1,650円 |

- 関連記事
-
-
CREロジスティクスファンド投資法人にみる物流リートの強気 2021/03/28
-
ホテル稼働率上昇中。Jリートも回復基調、しかし東京はダメダメ 2020/10/23
-
Jリート最後の銘柄選びとなるか?一体何にしようか 2018/05/13
-
日本の不動産市場に資金が流入。しかし、それは一過性に終わる可能性大 2022/12/05
-
住居型Jリートが堅調を維持 2018/07/30
-
コメント