先進国が育て上げたモンスター、中国の巨大軍事力

1990年あたりから先進各国は中国人を安い人件費で働く労働力として散々利用してきました。
また、自国では生産できない有害物質を排出するような生産物を中国の工場で作ったり、公害対策が甘いことをいいことに中国に公害対策をしない安い工場を建て、低コストで製品を製造させてきました。
しかし、先進国に利用されている中で中国は先進国を見返すチャンスを伺っていたのです。まさに中国は先進各国が育て上げたモンスターといえます。
そして、そのモンスターはいまや東アジア地域で圧倒的な軍事力を誇るようになり、数年以内には台湾に侵攻するという見方が大勢を占めてきました。
アメリカが台湾を見捨てた日
1969年、ニクソン政権が誕生し、アメリカの台湾そして中国に対する姿勢は一気に変わりました。
一言でいえば、台湾を見捨て中国にすり寄ったのです。その目的は金儲けであったことは明らかです。
アメリカそして日本も中国と国交を樹立する一方で、台湾とは断交するという冷酷非情な判断をしました。中国の意向を汲んだことは間違いありません。
アメリカが腐っていると思うのは、その後も台湾に武器は輸出し続けたことです。武器輸出国であるアメリカにとって、世界は対立構造にあることが望ましい。
二枚舌外交で金儲けは続けるという卑劣さを見せつけました。
中国の恐るべき増長
しかし、思わぬ事態が起き始めたのです。下請けとして利用してきた中国が思いのほか成長し、それに合わせて、いやそれ以上のスピードで軍事力を強化してしまいました。
もはや東アジアにおける軍事バランスは崩れ、中国側が優位に立っています。
1990年代後半、中国の軍事費は台湾と同レベルでしたが、今ではその差は20倍近くに広がりました。
以下は2019年の世界の軍事費です。

(出所:グローバルノート)
中国が台湾に侵攻したら・・・
もし、中国が台湾に侵攻したら台湾そしてアメリカは中国を阻止できるのでしょうか。
軍事バランスを見るとそれはかなり危うくなっています。
戦闘機の数は中国が3,000機以上あるのに対し、台湾と在日米軍を合わせても670機とかなりの開きがあります。
中国の戦闘機は急速に近代化しており、その戦闘力を侮ることはできません。
また艦艇の数も中国は急速に増加させ、今や700隻以上。一方、台湾とアメリカを合わせても250隻程度となっています。
兵員の数は人口が違うとはいえ、中国は100万人規模。対して台湾とアメリカは合わせて10万人規模と10倍の開きがあります。
さらに中国は台湾を射程とするミサイルを1000発程度保有し、グアム島まで届くミサイルも配備しています。
アメリカの空母打撃軍ももし有事となった際には安易に太平洋に打って出ることはできません。
日本は他人事ではない
アメリカのインド太平洋軍司令官が6年以内に中国が台湾に侵攻する可能性があると証言しました。
そんなことになれば日本は完全に当事者です。何しろ日米安保条約がある。同盟国として集団的自衛権を行使しなければならないのは当然です。
そうなれば中国は日本にも攻撃を仕掛けてくるでしょう。日本の軍事力では中国の攻撃には耐えられるはずがありません。
もはや軍事力では圧倒的な差がつきました。日本は負けます。
残された道
経済的にも落ち目な日本が唯一突破口を見出すとしたらそれは核抑止力の確保(核武装)しかありません。
核保有国同士は本気で戦えない。中国とインドの紛争を見てもそれは明らかです。
歴史にイフはありませんが、日本が戦前に核兵器を保有していればアメリカと戦争することはなかったでしょうし、アメリカが日本に原爆を落とすこともなかったでしょう。
残された時間は少ない。今後6年間で日本は大きく変わる必要があります。
(投票所)日本は核武装すべきだと思いますか?
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