東京圏はなぜ世界一のメガロポリスになれたのか

日本の人口が減少しているとはいえ、東京圏の人口は今だダントツの世界一です。
それはリスクを一極集中させているということでもあり、東京圏が機能不全に陥れば日本全体が麻痺することとなります。
それにしてもなぜ東京圏はここまで人口を増加させることができたのでしょうか。
東京圏という世界一のメガロポリス
以下は世界の大都市圏のランキングです。

(出所:社会実情データ図録)
東京圏は世界でNo1のメガロポリスであることがわかります。
さすがに今後は東京圏の人口も減少に転じていきますが、全国と比べればそのペースは緩やかです。


(出所:国土交通省)※2015年以降は推定
それもそのはず、地方から東京圏への人口流入が戦後一貫して継続しているからです。

(出所:国土交通省)
なぜここまで発展できたのか
それにしてもなぜ東京圏はここまで人口を増やすことができたのでしょうか。日本よりも人口が多い国は多々あるのにです。

(出所:社会実情データ図録)
そこには交通インフラの整備状況が大きく関わっています。
東京圏の鉄道網の発達は素晴らしい。網目のように張り巡らされており、自動車なしでもほぼどこにでも行けます。

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世界の大都市圏のボトルネック
東京圏以外の海外の大都市圏は交通手段の多くを自動車に頼っているのが実情です。
自動車は多くのスペースを必要とするため、大都市では大渋滞が発生してしまい、移動すらままならなくなるといった困った事態に陥るのです。
これがボトルネックとなり、海外の都市圏は人口流入が可能となる限界点が低い。
また、鉄道はエネルギー効率という面でも大変優れています。同じ距離を移動するのに、鉄道が1のエネルギーを必要であるとすると、自家用車は5.9となり、鉄道は圧倒的に省エネルギーな移動手段です。
東京一極集中の弊害
しかし、東京圏の鉄道網の進化は地方を衰退化させるという弊害を生みました。
今後は地方の交通網の整備に力を入れないと東京一極集中がますます進むこととなります。
その点、リニアモーターカーは素晴らしいといえます。どんな理由があるかよくわかりませんが、静岡県知事がリニアの工事を遅らせているのは大問題だと思います。
なんやかんやいって結局は通すのでしょうから、嫌がらせ以外の何ものでもない。
いいタイミングで2021年6月に静岡県知事選があるとのこと。現知事には落選してもらって、リニアを早く実現してもらいたいと期待します。
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