驚きの給与。M&A仲介企業に勤める社員の懐具合

札束

悪徳M&A仲介業者が増えているといいます。それもそのはず。

上場企業の中でもM&A関連企業の平均給与は驚くほど高い。濡れ手に粟といった状態であり、悪徳業者が紛れ込んでくるのも理解できるというものです。






M&A仲介企業の社員は高給取り


上場している大手M&A仲介会社といえば、日本M&Aセンター(2127)、M&Aキャピタルパートナーズ(6080)、ストライク(6196)といったところでしょうか。

驚かされるのはその平均年収の高さです。

会社四季報によれば、日本M&Aセンターが平均年齢34.3歳で1243万円。M&Aキャピタルパートナーズに至っては、平均年齢31.4歳で2269万円とちょっとしたプロスポーツ選手なみです。

両社よりも小ぶりのストライクも平均年齢35.5歳で1357万円

労働は過酷を極めているのでしょうが、その分報酬も高いといったところでしょうか。

市場はブルーオーシャン


なにしろ今後の市場規模が大きいのが魅力的です。経営者が高齢で、後継者が決まっていない企業が日本には100万社以上あるというのですから。

年々経営者の高齢化が進んでいることが以下のグラフからも読み取れます。

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なんと80歳代の経営者で後継者が決まっていない企業が3分の1以上あるのですから驚きです。

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(出所:中小企業庁)

濡れ手に粟


事業規模を拡大したい企業と、事業承継に頭を悩ませる企業経営者をうまくマッチングさせてM&Aが実現すれば莫大なフィーが手に入るというわけなのです。

市場規模がいかに拡大しているかは日本M&Aセンターの株価推移をみれば一目瞭然です。

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M&Aが成立すれば仲介業者は会社の買い手と売り手双方から買収価格の5%ずつを手数料としていただくというのですから一発大きな案件があれば巨額の手数料が舞い込んできます。

そして儲かる市場には次々に企業が参入してくるのが世の常。しかもM&A仲介には特段の資格も必要ない。業者の質も玉石混交であり、たちの悪い業者も入り込んでいます。

経営者の想いや社員の処遇などお構いなしに、冷酷に会社を商品として売り払うのが目的の業者も散見されるのが実情なのです。

その点、人材派遣業などと行動パターンは同じといえるでしょう。

また、高度な知識や経験が必要なのに経験不足、知識不足の業者も多く、そんな会社に捕まったら目も当てられません。

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政府も動く


さすがにそんな状況を放っておくわけにもいかず、中小企業庁がガイドラインを策定するとともに業者の登録制度を導入する予定となっています。

また、自主規制団体の設立も予定されており、業界としてのルール作りが今後進められていくものと考えられます。

利益相反という悩ましい問題


日本のM&A仲介業界の問題として、1つの仲介会社が会社の買い手と売り手の双方を顧客として手数料をもらうという慣習が指摘されています。

民法では双方代理が原則禁止されていますが、当事者の了解があれば許されています。とはいえ利益相反の疑義は付きまといます。

会社を売って終わりの売り手企業はその後の顧客になることはないため、買い手有利に交渉を進める可能性が高い。

一時、河野太郎氏がM&Aに対し牽制球を投げ、株価も低迷したことを思い出します。またアメリカなどでは利益相反の問題から双方代理はほとんど行われていません。

最後に


今後も日本のM&A市場は拡大を続けるものと考えられます。

一方で、今だ洗練されていない業界の秩序や倫理をいったものが今後整備されていくことは間違いありませんから悪徳業者は徐々に駆逐されていくものと推測できます。

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