コロナ前の水準を突破しそうな世界的なリート高!

最近やけにJリートがしっかりしていると感じていましたが、それは感覚ではなく事実でした。
それは日本だけでもない。世界的にリート人気が高まっています。しかし落とし穴はないのでしょうか。
最近のJリートの動き
以下は最近(2021年7月上旬)のJリートの動きです。

株価上昇に追い付くかのような上昇で、コロナ前の水準をも抜き去りそうな勢いです。
日経平均を東証リート指数で割ったNR指数でもさすがに株の割高感は薄れつつあります。しかし、過去の経験則から見てJリートが買われすぎているというほどでもありません。

Jリートの価格をどう考える?
しかし、Jリート全体の平均予想分配金利回りは3.3%程度とかなり下げてきており、利回りの魅力は低下しているといわざるを得ない。
強気相場でリートであればなんでも買い漁るといった空気であり、いささか危険のムードだと思います。
ここ10年の最低利回りは3.2%程度、10年もの国債とのスプレッドは2.64%ほどです。現在(2021年7月)、10年もの国債とのスプレッドは3.34%程度であり、国債とのスプレッドを見れば、上げ余力はまだ残っているといえます。
現状10年国債の金利は0程度ですから、Jリートの平均利回りが2.7%まで下がると仮定すると東証リート指数は2,650ポイントなどという恐ろしい数値がはじき出されます。
勘の世界ではありますが、さすがにそこまでの上昇はありえないと推測します。あるとすれば天井でしょう。
ただ、コロナ前の水準(2,300程度)は突破するのではないか。そんな予感がしてなりません。
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世界的なリート上昇の原動力
それにしても世界的なリート上昇の原動力は何なのでしょうか。
アメリカのインフレ懸念の後退ですが挙げられています。
アメリカの10年国債の金利は2021年3月には1.7%を超えましたが、7月時点で1.3%台にまで低下しています。
リートの利回りが相対的に上昇して魅力がアップするほか、借入金利の負担も小さくなるというメリットがあります。
また、インフレ懸念からリートを売っていたヘッジファンドが慌てて買戻しをいれており、踏み上げ相場となっているという側面もあります。
最後に
しかし、ここまで上昇してしまうとさすがに買いづらくなってきているのは確か。
軒並み上昇しているJリートの中でラストリゾートとなるのは分配金利回りが現状非常に低く、今後の持ち直しが期待できるホテル型Jリートといったところでしょうか。
以下は日本最大のホテル系Jリート、ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)の値動きです。
●ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)

予想分配金利回りは0.4%と現状は厳しい。
アフターコロナがいつ来るかわかりませんが、逆張りとしては一考の価値がありそうです。
個人的には敬遠ですが・・・。
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