ニトリ、知らぬ間に家電メーカーになっていた!!

家具

ニトリといえば家具というのはほとんどの人が知っているでしょう。

しかし、プライベートブランドでさまざまな家電を販売していることを知らない人は多いのではないでしょうか。しかも、この夏には本格的な400リットルクラスの冷蔵庫まで投入するとか。

大家族でも対応できるサイズであり、もはや家具メーカーが副業で家電を販売するというレベルを超えてきています。






ニトリの成長は続く


家具といえばニトリという人は多いと思います。なにしろ価格が良心的だし、ほかに庶民的な家具屋も見当たらない。

そして圧倒的な存在感を獲得したニトリは35期連続増収増益という偉業を達成中です。競合相手も少なく、利幅を大きくしながらも売上を伸ばすことができるという好循環を維持しています。

ここまで成長するのですから株価も当然に上昇を続けてきました。

●ニトリホールディングス(9843)
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日本の市場規模と成長の限界


日本の家具市場の市場規模は年間1.5兆円程度です。

ニトリの売上は7千億円強であり、約半分のシェアを牛耳っていることになります。

海外にも若干展開していますが、現状その規模は小さく、必ずしも成功しているとは言い難い。ほとんど国内市場に頼っています。

となると家具だけに頼っていてはボチボチ頭打ちになるという危機感があったのでしょう。それが島忠の買収につながったものと考えられます。

また家具だけでは成長に限界があると考えたゆえなのか、家電へも本格的な進出を果たしつつあります。

家電の市場規模は年間約7兆円と家具市場を大きく上回るし、家具との親和性も高い。家具と一緒に家電も揃えてしまうという人はニトリのワンストップショッピングで済むわけです。

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大型家電で新たな市場へ


なんといってもプライベートブランドだからコストパフォーマンスが高い。同程度の性能で、ナショナルブランドの家電と比較して3割程度安く済むのです。

ブランドにこだわりの無い人にとっては魅力的です。デフレ世代の若者は価格に厳しいし、変にブランドにこだわらないから今後の売上アップも期待できそうです。

液晶テレビも今までは32インチ以下の小型を扱っていましたが、今後は50インチクラスも投入していくとのこと。

洗濯機は既に10キロクラスを投入済であり、サイズ的にはファミリー層への訴求力は十分です。

エアコンまで取り扱っているのですからもはや家電店と変わりがない。

白物家電は衰退産業だと思われてきましたが、その常識を覆したのはアイリスオーヤマであり、ニトリも同じ路線を歩んでいるといえるでしょう。

家電量販店の逆襲


家電量販店も指をくわえて見ているわけにはいきません。

ヤマダ電機が大塚家具を買収したのはニトリに対する当てつけと見てよいでしょう。ニトリと逆方向の流れで競争を進めようとしています。

ニトリとヤマダ電機はまさにガチンコ勝負に突入しつつあります。

最後に


ニトリはデフレ下において増収増益を続けてきた数少ない企業の一つです。今後、どこまで増収増益を続けられるのか。

巨大企業に見えますが、売上はまだまだ1兆円に満たない

大型家電を加えて市場を拡大させているのですから、近々1兆円の大台に載せてくるのは間違いないと見ます。

株価の今後にもまだまだ期待が持てそうというのが個人的見解です。

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