ブラックストーンのストラテジスト、びっくり予想は当たるのか

国際的な投資ファンドグループであるブラックストーン。
富裕層や機関投資家向けのプライベートエクイティファンドを中心に世界の投資家からお金を集め、50兆円もの資金を運用しています。
そのブラックストーンのストラテジスト、バイロン・ウィーン氏が毎年出している「びっくり予想」は投資家の間で人気を集めています。
そのウィーン氏が好調なアメリカ株反落のきっかけをびっくり予想しています。
アメリカ経済V字回復
低調な日本経済とは裏腹にアメリカ経済はV字回復しています。
好調な景気回復により物価が上昇しつつあります。消費者物価指数(CPI)は前年同月比で5%程度の上昇を見せており、雇用環境もかなり好転しました。
このような経済状況からFRBのパウエル議長は2021年中にもテーパリング(金融緩和の縮小)を開始する可能性を示唆しています。
景気が過熱し、インフレが進む前に金融を引き締めて冷却しようというわけです。
ウィーン氏の見方(その1:経済成長率)
ウィーン氏の予想では、アメリカの実質GDP成長率は2021年が6%、2022年が4%、2023年が2~3%となっています。
かなり強気な見方です。
現状のCPIの5%上昇を一時的な現象とは考えておらず、インフレ率を適正な2%程度に抑え込むために金融の引き締めが必要だと考えているようです。
ウィーン氏の見方(その2:株価の状況)
アメリカの株価については、アフターコロナの景気回復を先取りしすぎており、10%程度の調整はいつ起こってもおかしくないとの見方です。
アメリカの家計に占める株式の比率は過去最高水準に達しており、強気ムードが漂いすぎているという考えです。
投資余力は少なくなっており、きっかけ次第で調整すると予想しています。
調整への備えとしては現金比率を上げておくこと、株式との相関が低いリートなどに投資することを勧めています。
ちょっと意外なのは日本株は出遅れており、魅力的な投資対象だと見ていることです。
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ウィーン氏の見方(その3:株価下落のきっかけ)
ウィーン氏は10%程度の株価調整を予想しているわけですが、そのきっかけとなるのはいかなる事態なのでしょうか。
氏によれば、10年もの国債の長期金利が2%を上回ったら危ないという見方をしています。
現在の米長期金利の動向を見てみましょう。

現状は1.3%程度にとどまっており、現状では金利急騰の芽はなさそうです。
2021年春に金利が急騰したのは、ワクチン接種が始まったからでしょう。しかし、ワクチンが救世主となるかのごとき期待は現状では見事に裏切られています。
それは以下の感染者推移を見れば明らかです。

(出所:社会実情データ図録)
日本同様、アメリカもここ最近、感染者が再び急増し始めました。ワクチンはあまり役に立たないことが明らかになってきたといえるでしょう。
ワクチン接種が進めば進むほど変異株の出現を呼び起こすという悪循環が回り出しているようです。
無理に抑え込もうとすればウイルスも生き残るために変化するのです。
びっくり予想はどうなる?
コロナ禍は今だ収まらず、金利も早々には上がりそうにないというのが個人的見解です。
年内のテーパリングは厳しいというのが小生のびっくり予想なのです。
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