ETF投資に欠かせないメリットとデメリットの比較

取引所

今でこそETFは多くの投資家に認知されていますが、意外なほどにその歴史は浅い。

日本では日経300が1995年に初めて証券取引所に上場しました。世界的に見ても1990年に初めて登場しており、その歴史はまだ30年ほどです。

しかし、歴史は浅いとはいえ投資家にとってメリットが大きい金融商品です。その一方でETFならではのデメリットもあります。

ここではそのメリットとデメリットについてまとめておきたいと思います。






ETFなるもの


ETFは、Exchange Traded Fundsの略であり、言葉のとおり取引所で取引される投資信託です。

一般の投資信託は金銭の拠出によって組成されるのに対し、ETFは株式型であれば株式の拠出によって組成されます。

投資家がETFを買う場合、あるいは換金したい場合は上場株式と同様に証券取引所で売買することになります。

ETFのメリット(コストの安さ)


一般的な投資信託は販売会社(銀行や証券会社など)にも信託報酬が継続的に支払われることから、信託報酬の率は高くなりがちです。

これに対し、ETFでは販売会社に信託報酬が払われることはありません。

また、いったん組成してしまえば買いたい人は取引所で買い注文を入れる、換金したい人は売り注文を出すだけです。

新規の入金があったからといってファンドが株を買いにいったり、解約があったからといって株を売ったりする必要がないため、株式の売買委託手数料がかからず、コストが低くすみます。

ETFのメリット(指値注文可能)


一般的な投資信託はあらかじめ買値を知ることはできません。

市場の取引が終わるまでに発注し、いくらで買えるか、あるいはどれだけ買えるかを事前に正確に知ることはできず、ある種出たとこ勝負となります。

そして、その日の値段は1つしかありません。

安いと思って発注したら、引けにかけて相場が急騰して思わぬ高値で買い付けてしまったというようなことが起きる可能性があるわけです。

その点、ETFは時々刻々と値段は変わり、発注のしかたは株式と同じですから、指値買いができる。

この価格以下で買いたいとか、この価格以上でなければ売らないといった条件をつけることができるわけです。

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ETFのデメリット(純資産価格との乖離の可能性)


一般的な投資信託は純資産を口数で割った価格が基準価額となりますので、投資信託の価値は市場の価値とイコールということになります。

一方、ETFはあくまでも市場の需給要因で価格が決まっていきますから、純資産による価値とは乖離してしまう可能性があります。特に相場が乱高下した際にはその傾向が現れやすくなります。

もっとも、ETFは組入証券との交換が可能なため、あまりに純資産との乖離が発生すれば裁定が働くことになります。

よって、著しい乖離が起こる可能性は低いと考えてよいでしょう。

ETFのデメリット(分配金の自動再投資不能)


一般的な投資信託では分配金再投資コースを選べば、分配金が発生したときに自動的に投資信託を買い付けてくれるため、手間もかかりませんし、複利効果が期待できます。

しかし、ETFにはそのような制度はなく、分配金はいったん払い出されてしまいます。

よほどの大口投資家でない限り、分配金でETFを再び買うことはできないでしょう。

そのため、資金が貯まるのを待つか、他の運用方法を考えるか、複利効果を捨てて使ってしまうかのどれかを選択することとなります。

日本のETF市場


2021年7月末で日本のETFは約200本、総資産は60兆円弱とかなりの市場規模に成長してきました。

一般的な投資信託が80兆円強ですからほとんど肩を並べるほどです。

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(出所:投資信託協会)

金額に大きな差がないのに、ファンドの本数が段違いに違うのはいかに日本に零細ファンドが多いかを顕著に表しているといえます。

終わりに


ETFはそのデメリットを打ち消すほどにそのメリットが大きい。だからこそここまで資産規模を短期間に増やしてきたといえます。

投資信託への投資にあたってはETFもその選択肢として外すことはできないというのが個人的見解です。

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