【悲報】日銀、2023年までのインフレ目標達成をあきらめる・・・

大砲

悪夢の民主党政権終了後、第二次安倍政権の誕生とともに為替は大きく円安に振れ、株価が力強く上昇したのはご記憶のとおりです。

これはアベノミクスの成果であるなどと巷間では言われているわけですが、その実態はミックスされた政策などではなく、日銀の非伝統的手法による異次元金融緩和(黒田バズーカ)の一本足打法による成果であるというのが個人的認識です。

ところで、黒田日銀総裁の任期もあと1年半を残すばかりとなりました。

そして、日本銀行は2023年までにインフレ目標2%の達成を困難となったという認識を示しました。いったい黒田日銀総裁は今何を考えているのでしょうか。






欧米に遅れる日本の景気回復


新型コロナウイルスにより日本よりも大きな傷を負った欧米諸国ですが、その回復ぶりは目覚ましく、早くも金融緩和の縮小が意識されている中、日本はその蚊帳の外に置かれています。

現状、アメリカは5%程度、ヨーロッパ諸国は3%程度の物価上昇を見せており、これ以上大規模な金融緩和を続けると過度のインフレになるとの警戒感が出ています。

その一方でこの日本ときたら物価はマイナス状態にとどまり、回復の兆しは見えてきません。

黒田総裁は日本経済新聞のインタビューに答え、2023年の任期切れまでに2%のインフレターゲットは達成できないであろう旨を表明しています。

デフレの沼から抜け出すのは困難


そのため、欧米諸国が金融緩和の縮小に入っても日銀は金融緩和のスタンスを変えないと主張しています。

黒田総裁は、企業も消費者も過去のデフレの状況に引きづられる傾向があると述べています。

これは庶民感覚からしても理解できる話です。

一旦安くて良いモノを手に入れると、それが普通の感覚(基準)となり、高いモノには手を出しにくくなります。前より高い値段で買い物をするとなにか損をしたような気分になるのです。

なにしろ実質賃金が伸びていないのだから当たり前の話なのです。

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(出所:全労連)

日本の置かれている状況は異常としかいいようがない。

そしてこれは株式投資にも通じるところがあります。

1000円で買った株を1500円で売ったら、その後1500円以上で再度買うことのできる人は少ないのではないでしょうか。

本来、企業業績を見て冷静に判断するべきであった、過去の株価にこだわることには意味がないのにこだわってしまう。それが人間の心理というものです。

黒田発言の不思議その1


それにしても、今回のインタビュー記事の中にはいくつか腑に落ちない部分もあります。

まず1点めとして、日本は構造改革の遅れで潜在成長率が高まらないことが低インフレの理由だと書かれている点です。

このデフレ下で構造改革などを推し進めればさらにデフレ圧力が加わる可能性が高いのではないでしょうか。なぜそのような結論になるのか発言の真意は不明です。

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黒田発言の不思議その2


2点めとして、財政政策について、財政と金融政策が役割分担しながら協調する体制がしっかりできているという発言です。

黒田総裁は誰かに忖度しているのでしょうか。

2013年以降、日本経済を支えてきたのは黒田バズーカのおかげであり、アベノミクスなどというのは虚構であったことを黒田総裁は十分に認識しているはずなのに理解に苦しむ発言です。

本気でそのように思っているとは考えられません。

それは以下のグラフを見れば明らかです。

【日本の公共事業関係費の推移(兆円)】
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(出所:三橋貴明氏ブログ)

第二次安倍政権発足後も公共事業は一向に増えておらずほぼ横ばいです。

それなのに消費増税を2度にわたり行ったのだからデフレから脱却できるわけがありません。

片足でアクセルを踏みながら、片足でブレーキを踏んできたのがアベノマスクいやアベノミクスの実態です。

黒田発言の不思議その3


3点めとして、日本の物価が上がらないのは日本はコロナ禍においても雇用を守ったために供給能力が削がれておらず、需要にすぐ対応できるために物価が上昇しにくいという指摘です。

現状は需要不足によってデフレが継続しているにすぎないと思うのですが・・・。こちらもその信ぴょう性が疑われるところです。

最後に


黒田総裁が歳をとって少々切れがなくなったのか私が単にバカなのかはよくわからない。
(おそらく後者なのでしょうが)

それにしても、黒田バズーカだけに頼った安倍政権の罪は重い。約束どおり積極的な財政政策で金融政策をサポートしていれば、とうの昔にインフレ目標は達成されていたはずです。

次期政権には積極財政をぜひともお願いしたいものです。

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