5Gの仇は6Gで取る。日米VS中国のガチンコ勝負

通信

日本でも5Gのエリアが徐々に広がりつつあります。

ところで5G技術の勢力図は残念ながら、世界中から技術を盗み取った中国が圧倒的なシェアを握ることとなりました。

5G技術での特許出願数では中国がトップを占め、3分の1以上を占めています。その中でもバックドアによる情報筒抜け疑惑が持たれたファーウェイが15%を占めているのですから世も末というものです。

中国に次ぐのが韓国で約25%となっています。中韓だけで6割を占め、アメリカや日本、北欧諸国の存在感は薄い。

日本はたったの5%ほどでかつての技術立国の姿は完全に色あせました。






6Gでは負けられないアメリカ


5Gでアメリカの特許は約15%ほどとなっています。中韓に大きく遅れをとり、その存在感を失う羽目となりました。

しかし、ファーウェイのバックドア問題や米中貿易戦争、そしてさらに新冷戦へと突き進む中、次世代通信6Gにおいては中国の後塵を拝するわけにはいきません。

アメリカは本気で中国を追い落としにかかっており、今のところその勝負は五分五分といったところです。

6Gの威力とは


5Gの通信速度はすでに凄まじい。2時間の映画を3秒でダウンロードできるというのですから、その処理能力に驚かされるばかりです。

そして6Gはさらに5Gの10倍以上の通信速度を誇るというのですから、その活用方法は無限に広がるといってよいでしょう。

2030年くらいには商業ベースに乗ってくる予定ですが、国際規格などの議論は2024年にもスタートする予定です。

世界の通信技術は3G以降、複数技術の併存を避けるために標準規格を定める動きが広がりました。

5Gではなんと疑惑にまみれるファーウェイが規格作りの中核をなしていたというのですから、通信の秘密に懸念が広がるのは当然のことです。

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しかし、相変わらず中国は強い


ファーウェイはアメリカによる基幹部品の輸出規制などにより、かなり弱体化したとはいえ、中国全体としてはまだまだ強い。

6Gにおける中国の特許出願数は5Gを上回る4割のシェアを占めています。

しかし、5Gとは違うのがアメリカの動きです。6Gではアメリカは本気を出しており、特許出願数の比率を35%まで上げてきています。

アメリカは日本との連携も打ち出しており、日本の特許出願数は10%程度。合計すれば中国を上回る数値となります。

日本メーカーの得意分野


日本勢が存在感を示しているのはアンテナ技術や電波の照射技術などです。

個別の企業でいえば、NTT、ソニーグループ、パナソニック、三菱電機などとなります。

日本勢は通信に電気信号ではなく光を使って消費電力を減らせるNTTが技術であるアイオンを6Gの標準規格とすべく開発を進めています。

それにしても近年における日本の電気機器メーカーの衰退は恐ろしい。

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(出所:総務省)

2019年現在、スマホ端末では日本メーカーはその他大勢の中にしか含まれていません。

基地局でもNECと富士通を合わせてわずか1.3%ほどであり、世界の中で存在感はほとんどありません。

これはひとえに財政均衡という狂った錦の御旗のもと、日本が科学技術予算を削りまくってきたことが主因であると考えます。

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(出所:内閣府)

そしてその責任は財政破綻論の嘘を垂れ流す財務省そしてそれに踊らされている政治家、マスメディア、大衆の4者にあるといえます。

最後に


アメリカは油断をしている間に5Gでは中韓に出し抜かれましたが、その教訓から6Gでは本気を出してきています。

また日本もそれに追随する動きを見せているのは救われる思いです。

6Gで中国主導の規格作りがなされれば、世界の安全保障が脅かされる。日米はなんとしても中国を抑え込む必要があります。

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