運よくFIREしてもこれに入っていないとすべてが水疱と化す可能性あり

雑踏

世の中、とりわけ若い世代にFIRE(Financial Independence,Retire Early)が大流行しています。

経済的な自立を目指し、早くリタイアするという意味です。

その原資は主に金融資産や不動産となるわけですが、いったんFIREしてもリスク管理がずさんであればFIRE大失敗となり、再び?社会の底辺に叩き落される可能性すらあります。






FIREに必要となる資産額



その人の年齢や家族構成、住宅ローンの有無などによってFIREを可能とする資産の額は大きく違ってきます。

目安としていわれるのは35歳独身で1億2千万円程度、50歳独身で6200万円程度、50歳妻子ありで9900万円程度などとされています。

概ね1億円以上が目安になると考えればよいのではないでしょうか。

Jリートの平均利回りが税引き後で2.8%程度(2021年10月下旬現在)ですので、1億2千万円あれば350万円近くの分配金を得ることができます。

それだけあれば贅沢はできないものの、人間らしい生活は可能だと考えられます。

日本人の所得の状況


以下は日本人の所得の分布状況を示しています。

20211027syotoku.jpg
(出所:厚生労働省)

日本の一世帯の平均所得が552万円なのに対し、中央値は437万円となっています。平均以下の所得しか得られていない世帯は61%以上に達し、いかに少数の金持ちが平均を押し上げているかがわかります。

それにしても異常なのは日本は1990年代後半からまったく所得が伸びておらず、むしろ減っている。

20211027syotoku2.jpg
(出所:厚生労働省)

こんな国は世界でも日本だけです。

この責任は、橋本政権以降に財政緊縮路線を続けて消費増税までした歴代政権、それを後ろから入れ知恵し洗脳し続けた大蔵省(現財務省)、それを疑いもなく垂れ流したマスメディア、リーマンショック後に世界各国の金融緩和に比べて相対的に低レベルの金融緩和をしなかった白川日銀にあることは疑いようがありません。

日本人の所得が低迷していることは、経済が停滞しているヨーロッパ諸国と比べてもひどいことが以下のグラフからもわかります。

20211027GDP.png
(出所:世界経済のネタ帳)

身近な危険がFIREを台無しにする可能性


ところで、暗号通貨で一山当てたり、株式投資で成功したり、ミニマリストとしてコツコツ貯蓄をしたりして、めでたくFIREした人も落とし穴に落ちるリスクが多数あります。

例えば不測の事態で多額の損害賠償を求められるケースです。

有名な話では自転車事故で被害者に後遺障害を与え、損害賠償が9500万円にも及んだケースがあります。

その他にも9200万円、6700万円などといった損害賠償の支払いが命じられたケースもあります。

もし加害者となればFIREの元手となった資産は一気に消え去り、FIREどころではない。再び身を粉にして働かざるを得なくなります。

ぜひとも検討したい対策


被害者に大きな迷惑をかける事故は避けたいものですが、人間完璧とはいきません。

一度のミスがFIRE、そして人生を台無しにするリスクは常に身の回りに存在します。

そこで絶対に入っておきたいのが個人賠償責任保険です。

入っておかないと損だと言い切れるのはその保険料の安さとそこから得られる高額の補償という安心感です。

保険商品は数あれど保険の効用が最も大きな商品は、少ない保険料で大きな補償(保障)が得られるものでしょう。レバレッジの大きな保険ほど存在価値の大きな保険といえます。

個人賠償責任保険の保険料は月150円から200円程度。コーヒー1杯にも満たない保険料で得られる補償は1億円といった商品が主流です。

中には金額無制限という商品もあります。

多くの損害保険会社が自動車保険や火災保険、傷害保険などの特約として販売しています。

また、クレジットカード会社などが会員向けに販売しているケースもあります。一つ入っておけば家族みんなが補償されることが多いため、非常にコストパフォーマンスに優れた保険だといえます。

リスクとリターンを考えれば加入しない手はないと思います。

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最後に


気を付けなければならないのは、子どもが結婚したときなどです。

新たな家庭を築いてくれるのは喜ばしい限りですが、独立すると今まで補償されていた個人賠償責任保険の対象からは外れてしまいます。

そこで独立する子どもには個人賠償責任保険の加入をさせておくべきだと考えられます。さもなくば一生をふいにさせかねません。

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