コロナ禍でもメガバンク最高益達成。しかしその中身は・・・

金庫

超低金利は継続しコロナ禍で消費も弱い。このような景気回復とは程遠い環境下にもかかわらず、メガバンクの決算が好調です。

2021年上期の連結純利益は前年同期に比べ、約8割の増益を達成。しかも過去最高益というから驚きです。

いったいなぜ?






最高益とはいうものの・・・


最高益の原動力はいったい何なのでしょうか。

企業の設備投資が増えた?

確かに2020年よりは増えていますが、それは単に昨年の大幅減からの反動だろうと思います。

金利は相変わらず低く、利ザヤが増えているとも思えない。それなのになぜ利益が増えているかといえば、その最大の理由は企業倒産の減少による貸倒引当金の戻り益です。

昨年、積み増した貸倒引当金を思ったほど使うことがなかったためにその取り崩しにより利益がかさんだというわけです。

いわば単なる払い戻しです。

中小零細は見殺し


実際のところ、確かに企業の倒産はコロナ禍で減少しています。

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これは政府の財政支援による無利子無担保融資が効果を発揮した結果であり、日本政府はそれなりに頑張ったといえます。

しかし、問題なのは倒産に至らないうちに廃業してしまった企業や自営業者が多いことです。

2020年、21年と倒産は減少している一方で、休廃業は過去最多件数となっており、零細企業は見捨てられたと考えてよい。

そんな中でメガバンクが最高益を達成していることに違和感を覚えるのは私だけではないでしょう。

銀行の収益力はなお低空飛行


なにしろ銀行の収益力が向上したわけではありません。

純利益は8割近く伸びているのに、業務純益(※)は1%減と本業は不調のままです。

なんとか好調を維持したのは、コロナ相場が追い風となった個人向けの投資信託の販売などです。

しかし、投資信託の販売などは、まだまだ銀行の屋台骨を支えるほどの業務ではないのが実態です。

(※)業務純益
銀行などの金融機関が融資などの本業で得た利益を示す。貸出利息の額から預金利息の額を引いた資金利益、手数料等の役務取引等利益、債券・外為等の売買損益であるその他業務利益などを合計した業務粗利益から経費や一般貸倒引当金繰入額を差し引いて算出する。


銀行がDX!?うまく行かないと思うが


日本の金融機関はただでさえ生産性が低い。

護送船団方式の精神から未だ脱し切れていない老害社員も残っており、欧米企業の半分程度の生産性しかありません。

今後は今流行りのデジタルトランスフォーメーション(DX)により生産性を高め、余った人手は営業部門に回すというのが日本の金融機関の戦略ですがうまくいくかは疑わしい。

なにしろド文系のホワイトカラーがいきなりデジタル戦略の担い手になれるわけがありません。

IT企業による金融業界参入にかなうわけがない。

今後の銀行の新卒採用枠から文系は大幅に減少し、理系の学生に人気が集中していくと考えられます。

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