投信運用会社、再編待ったなし。仁義なき信託報酬値下げ競争

レース

値下げ合戦もいよいよ終わったかに見えた投資信託の信託報酬値下げ競争が再び動き出したのです。

それはもはや仁義なきチキンレースともいえ、儲けもへったくれもないような容赦なき値下げ競争なのです。

もはや弱小運用会社にとっては耐えられるレベルを超越してまいりました。






下がり続ける信託報酬


投資信託協会の調査によれば、株価指数に連動するパフォーマンスを目指すパッシブ型の投信の信託報酬は5年前には平均で0.51%となっていました。

しかし、つみたてNISAが始まってからというもの、信託報酬の下げに拍車がかかり、2021年10月末には0.41%にまで下がってきています。

なにしろパッシブ型はコストが低いのが魅力であり、それが人気の源泉です。

若年層と中心とし、コストに厳しい投資家層の支持を集め、2021年10月末には過去最高の資産残高を記録しました。

今後のこの流れは変わらないと思います。

常識外れの新興勢力


そしてさらに信託報酬の下げに拍車をかけたのはスマホ証券ともいえるネット系証券会社の台頭です。

ヤフーなどの持株会社であるZホールディングスは傘下にPayPayアセットマネジメントという運用会社を保有しています。

PayPayアセットマネジメントは、2021年3月にNYダウと連動する投資信託を販売しており、その信託報酬は年率で0.198%!

外国株で運用する投信では脅威の安さといえます。

Zホールディングスは投資信託事業で大きな利益を上げようとは考えていないようであり、安い信託報酬の投資信託を客寄せパンダとし、楽天経済圏ならぬPayPay経済圏の拡大を急いでいる模様です。

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乾いた雑巾を絞るチキンレース


さらに驚くのはSOMPOアセットマネジメントが今後販売する予定である先進国株式を対象とした株価指数「MSCI KOKUSAI」とほぼ連動する投資信託です。

その信託報酬はなんと年率0.077%!!

組入れ銘柄の入替え頻度を半年に1回程度に抑え、人件費などのコスト負担を減らすことで破格の信託報酬を実現させる予定です。

旧来の運用会社の苦悩


ここまで値下げが進んでしまうと高コスト体質の運用会社が追随するのはもはや不可能なレベルとなります。

なにしろ日本の投資信託はコストが高すぎた。アメリカと比較するとその差は歴然です。

20211205fund.jpg
(出所:金融庁)

もはや旧来の運用会社が生き残る道は絞られます。

高コストに見合った好パフォーマンスを上げるか、合従連衡により規模のメリットを追求してコスト削減に努めるかです。

不幸中の幸いか、日本の運用会社は金融グループの一部となっていることが多いため、倒産する可能性は低い。とはいえ、赤字垂れ流しではグループにとどめておくことは将来的に負担と考えるのはごく自然な流れだと言えます。

にわかに現われた新興運用会社に旧来の運用会社は厳しい突き上げを食らっています。

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