個人投資家の投資行動に変化。これから株の深押しはなくなるかも

下がったときに買って、上がったときに売る。
一般の商取引では当たり前のことが、株式投資では「逆張り」と呼ばれます。上がっているときに買うのが「順張り」です。
どちらが正しいかは一概にはいえない。
ボックス相場では逆張りのほうが勝つ可能性が高くなりますが、大きなトレンド変化では大損をする可能性もあります。
順張りはその逆ということになります。
バブル崩壊後の個人投資家の株買越しはわずか3年
バブルが崩壊してから30年近くが経過し、時代は移り変わりました。そして、個人投資家も主役層が変わりつつあり、その投資行動にも変化が表れてきています。
バブル崩壊後に個人投資家が日本株を買い越した年はこの30年あまりでわずかに3回だけです。

一度めはバブル崩壊の始まりとなった1990年(赤ライン)。典型的な逆張りの失敗パターンといえます。
そして二度めは2008年のリーマンショック時の大暴落(青ライン)、三度めは2011年の東日本大震災時(黄ライン)です。
いずれも株価が下落していることがわかります。
経験則に変化の兆し
しかし、2021年、この経験則が破られようとしています。
今年(2021年)、個人投資家は株式を買い越しそうな気配であり、日経平均が年初の28004円を上回って終われば年足で陽線となります。
そうなれば、バブル崩壊後初の順張り(わずかだが)での買い越しとなるわけです。
米国株投資家の日本株買い
株式投資の世界もグローバル化は着々と進んでおり、日本もまた例外ではありません。
日本の株式市場に将来性を見いだせず、愛想を尽かした若い投資家は、より有望な投資先を探して世界中に資金を振り向ける。
その投資先は主に米国株というのが最近の傾向でした。
そして、米国株式に投資していた投資家層がにわかに日本株に資金を振り向けつつあるのが昨今の状況です。
アメリカ株で儲けた資金を日本株に戻るということで投資の世界におけるUターンともいえる事態が今起こっています。
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積立投資が増加中
投資家層に厚みがでてきていること、長期の積立投資が増えていることも大きな変化といえます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA利用者の増加がその原動力です。
それに加えて、ネット証券やスマホ証券が1株単位で株式を買えるサービスを開始している影響も大きい。
Tポイントで気軽に投資できるようになるなど、株式投資に対するハードルは確実に下がっています。
最後に
株価の暴落を下支えする安定的な買い手が着実に増えてきています。
30年で投資家層もかなり入れ替わりました。投資行動に変化が出てくるのも当然といえば当然。
今後、株価の大暴落は起きにくくなっていると考えられます。
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