ニトリ急ブレーキ。単なる踊り場か、成長の終わりか?

家具といえばニトリ、ニトリといえば家具というほどポピュラーとなったニトリ。
なんと34期連続の増収増益と脅威の成長を遂げてきました。
しかし最近、その勢いに陰りが見えてきています。
ニトリの成長はストップし、成長企業から成熟企業へとそのステージが変わっていくのでしょうか?
ニトリ、日本の家具市場を牛耳る
日本の家具の市場規模はざっくり1兆円程度と見られています。
市場規模としてはそれほど大きくありません。
その中にあってニトリの売上は約7000億円。
インテリアなども扱っているため、正確な数値はわかりませんが、日本の家具市場の約半分はニトリが押さえていると考えてほぼ間違いないと推測します。
売上、利益ともに毎年伸ばし続けており、なんと連続34期増収増益というのですから驚きです。
街から小さな家具屋はすっかり姿を消しましたがその代わりに登場したのがニトリ、あるいはニトリが登場したからほかの家具屋が駆逐されてしまったのかもしれません。
ニトリにも陰りが・・・
そんなニトリですが、目先の業況に陰りが見えてきました。
2021年3月~11月期、純利益が1%減小したのです。
それ以上に衝撃なのは既存店売上高がコロナ禍前の2019年をも下回ってきていることです。
2020年は特例給付金の支給や、巣ごもり消費需要、テレワーク需要と好材料が目白押しでしたので2021年が2020年を下回るのは仕方がない。
しかし、2019年となると話は違ってくるのです。2021年の既存店売上は2019年に比べて1%程度減少しています。
ちなみに2021年の既存店売上は2020年に比べて11%減となっていますので、いかに2020年が好調だったかがわかります。
![]() | 価格:1,018円 |

ニトリを取り巻く逆風
ニトリにとって円安も逆風要因となりました。ニトリは家具を中国やベトナムで生産して輸入し、日本で販売しています。
その際、決済に使われているのはドルです。
当然、円安はコスト高の原因となりますので、利益が圧縮されます。
会社によれば1円の円安が20億円の減益要因となるとのことですので、ここからさらに円安に振れれば業績はさらに悪化することになりそうです。
また、コロナ騒動の沈静化もニトリにとっては逆風となりました。
今までの反動で消費が向かった先は外食や旅行などであり、巣ごもり需要とは対極の方向となりました。
会社予想は強気
2022年2月期が通年決算となるわけですが、それでも会社側の業績予想は案外強気です。
営業利益は5%増を見込み、35期連続の増収増益を予想しています。
率はともかくとし、増益を保てるかどうかが注目点です。
業績の悪化が単なる踊り場なのか、それとも成長の終わりなのか。ニトリウォッチャーは固唾を飲んで見守っていると思います。
個人的には踊り場であり、この押し目は狙い目だと考えています。
なにしろ家具もつぶれる。そして家具を買うとなれば思い浮かぶのはニトリくらいしかないというのが日本の実情ではないでしょうか。
株価はお値段以下かも・・・。

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