米国株一極集中投資の恐怖と落とし穴

取引所

2021年はコロナ禍にもかかわらず株式市場は好調だったといえます。

しかし、その中身をひも解けばアメリカ株式市場の好調さ、とりわけGAFAに代表される巨大IT企業の株価の好調にその多くを依存していることがわかります。

このような状態がいつまで続くのかは誰にもわからないわけですが、明らかに米国株式市場の反転リスクは高まってきているといえそうです。







米国株高の危険性


代表的なMSCIの国際的株価指数は2021年、18%の上昇と国際的に株価は好調に見えます。

しかし、その中身を見てみれば米国株依存が異常に高まっていることがわかります。

米国株は24%上昇しているのに対し、その他の国々の株価は9%上昇となっており、2021年の株価上昇の多くを米国株に依存していることになります。

指数に占める米国株の比率は当然上昇し、もはや6割を超える水準となりました。

世界株式に投資する投資信託などで国際分散投資をしているつもりでも、実質的には6割は米国株に振り向けられているような状態であり、分散投資のリスク削減効果は小さくなっています。

要するにリスクが増大しているということです。

米国株の中の主役


米国株の中でもひときわ際立つのが巨大IT企業の存在(株式時価総額)です。

アップルだけでも時価総額はなんと約330兆円!!

東証1部、2部、マザーズ、JASDAQを合計しても時価総額は約750兆円程度。アップル1銘柄で東証の半分近くを占めるというのですから驚異です。

成長期待が高株価の源泉だが


しかし、アップルに代表される巨大IT企業の成長もいつかは限界が来ます。

そして、企業は巨大化すればするほど成長余力は小さくなるもの。いつかは成長の限界にぶち当たる。

株価水準を示すPERについても巨大IT企業をはじめとして割高感が出ており、今後の成長を折り込んだ株価水準と見ることができます。

期待に反して成長しなければ失望売りが出て株価は調整局面に入ることになるはずです。

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純利益と株式時価総額との乖離


米国株の割高を示唆する数値があります。

まずは純利益と株式時価総額との関係。

米国株の純利益が世界の上場企業の純利益に占める比率は約50%です。しかし、米国株の時価総額の比率は約60%。

10%の乖離が生じており、これが成長を先取りしたものなのか、単に株価が高いだけなのかを見極める必要がありそうです。

世界に占めるアメリカのGDP


また世界のGDPに占めるアメリカの比率はほとんど横ばいです。

20220102GDP.jpg
(出所:内閣府)

今後10数年のうちに中国に抜かれる可能性が高く、米国株だけがひたすら高くなるのはいささか腑に落ちない面もあります。

疑似バフェット指標(2021年12月末)


2021年もコロナに明け暮れた1年となってしまいました。

ところで2021年、日経平均の年足は陽線で終わったわけですが、個人投資家が買い越し基調の中で陽線となったのはバブル崩壊後初めてとなります。

バブル崩壊の歴史からついに解放されたと考えてよいのかどうかは今のところ不明です。

さて、12月も終わりましたので株価の居所を確認しておきたい思います。
(疑似バフェット指標についてはこちらをご覧ください。)

20220102gijibafe.jpg

依然として日本株は割高継続と見ます。2022年の株価動向はやはり米国株の動向に大きく左右されることになると予想します。

最後に


バブル崩壊の痛手を知らない若い層を中心に株式投資、とりわけ米国株への投資が人気を集めています。

しかし、歴史は繰り返すといいます。

いつかこの流れも反転するという警戒感をもった慎重な投資スタンスが欠かせない局面が続くと考えます。

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