2022年も高配当利回り銘柄優位が続く。その背景は・・・

2021年が高配当利回り銘柄優位の市場であったことはご存じのとおりです。
なにしろ株価にバブル懸念がある中、下落に強いのは配当利回りが高い銘柄であるからです。
2022年になってもコロナ騒動は収まらず、昨年と状況は変わっていない。
それは高配当銘柄の人気が継続していることからも明らかです。
2022年初頭も高配当銘柄物色続く
世界的なインフレ傾向の中で、金融緩和から金融引締への流れが起きています。
アメリカの長期国債の利回りは1.7%台にまで上昇してきています。しかし、日本は相変わらずの低金利であり、長期金利は0.1%台。
中期国債にいたっては今だマイナス金利が続いています。
金利を狙える債券がなければ配当利回りの高い株式狙いだということで、高配当銘柄に人気が集まっているというわけです。
株価下落への備えとみることもできる
別の観点から見れば、株式市場の高値警戒感が強いという見方もできます。
最近の新興株式市場はダメダメ・・・。
成長ができないならせめて配当をというのが投資家の切実な願いとなっており、これも高配当銘柄人気の要因となっています。
配当取りで2月は株が高くなる!?
日本企業は3月決算の会社が多い。そして、配当の権利取りのために高配当銘柄への買いが集まっています。
配当利回りを要因とした過去の月別リターンを調べると2月が一番勝率が高かったとの調査があります。
節分天井彼岸底などと言われるわけですが、配当取りがその一要因となっているのかもしれません。(実際問題、節分天井、彼岸底となっているかは疑わしいが・・・)
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異様な配当利回り
高配当銘柄が多くなっているのが金融セクターです。
三菱UFJフィナンシャルグループが4%ほど、かんぽ生命は4.3%ほどとJリートに匹敵するような配当利回りが予想されています。
驚くのは日本郵船や商船三井といった海運株。
日本郵船は8.2%、商船三井は8.5%と異様としか思えない利回りとなっています。
いったいこれは何を意味しているのか?
以下はバルチック海運指数(※)の推移です。

コロナの影響で2021年は暴騰していることがわかります。
そして海運株の足元の業績は絶好調です。しかし、指数は下落基調であり、現状の好業績が継続するはずはないと市場は見ているものと推測します。
要はいずれ配当も下がるであろうから株価は配当利回りの割に買われないというわけです。
(※)バルチック海運指数
ロンドンのバルチック海運取引所が算出・公表する、外航不定期船の運賃の総合指数。1985年1月4日を1,000として算出されている。海運市場における海上輸送にかかる船舶の賃貸借料の動きを表している。
ロンドンのバルチック海運取引所が算出・公表する、外航不定期船の運賃の総合指数。1985年1月4日を1,000として算出されている。海運市場における海上輸送にかかる船舶の賃貸借料の動きを表している。
最後に
コロナ騒動もオミクロンで打ち止めとなる可能性が出てきました。
株式市場は先を読む。そしていよいよアフターコロナを意識した動きに入りつつあるというのが現下の株式市場だと思われます。
最新の、テレビや新聞では報道されない新型コロナ、ワクチンの動向の裏側を知りたい方は以下をご覧ください。
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