節分天井、彼岸底は本当か?アノマリーの実態を検証

相場の格言に「節分天井、彼岸底」というものがあります。
いまどき節分に豆まきをする家庭は少なくなったと思われますが、昔はけっこうやっていたもんです。なお、節分は2月の初旬です。
彼岸は春と秋にあるわけですが、春の彼岸は春分の日(3月20日か21日)の前後3日間をいいます。
それにしてもなぜ節分天井、彼岸底なのでしょうか、そしてその格言は本当に当たっているのでしょうか。検証してみることにしました。
なぜ節分天井、彼岸底なのか
節分天井、彼岸底とは、日本の株式相場の経験則の一つで、年初から新春相場が始まると、2月上旬まで好調に上昇を続け、その後、2月上旬からは企業の決算が集中する3月下旬まで下落しやすいという相場の動きを表現しています。
しかし、そんな単純に物事が運ぶわけがない。
その昔、1990年代後半、NHKで「マネー革命」という番組が放映されました。本も出版されましたのでご存じの方も多いと思います。
詳細までは忘れましたが、相場というものは一定の法則に従うことなどなく、常に変化している。皆が相場の傾向をつかんだ頃にはその傾向はすでに過去のものとなっているといった内容があったと記憶しています。
相場の考え方は変わらない
今もそれは変わっていないはず。
なにしろ、節分天井、彼岸底が本当であれば、節分に空売りして彼岸に買い戻せば必ずもうかる。
しかし、節分に売りばかりが集まれば株価は下がり、彼岸に買い戻す人ばかりになれば株価の動きは格言とはまったく逆となってしまうはずです。
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節分天井、彼岸底。実際はどうなのか
でも実際にどのような動きをしているのかは興味があります。
そこで2000年から2021年までの2月頭から3月末までの日経平均を動きを調べてみました。
2月第一営業日の株価を100としています。

なにやら薄気味悪いグラフとなってしまいました・・・。
年によって違いはあるもののむしろ彼岸のほうが高くなっている印象を受けます。とても節分天井、彼岸底などとはいえそうもありません。
結論
節分天井、彼岸底は嘘。
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