株価下落で日銀のETF買い復活。日銀頼みの相場続く

2022年に入り、株式市場はいいところなしと言ってよい。
日経平均は1か月で2000円近く下がっています。節分天井、彼岸底がまったく当てにならない(むしろ逆)ことを考えれば買い場といえなくもないが、4月以降の相場も予断を許しません。
そして日本株を支えるのはやはり日銀でした。日本の産業は自動車の一本足打法、そして日本の株価は日銀の一本足打法といえます。
2022年、日銀が動き出す
2021年は堅調な株価と日銀のETF買いによる市場の歪みに対する批判が広がって、日銀によるETF買いは大きく後退していました。
株価水準が上がったこと、日銀が占める日本株の比率が上昇したことから、日銀は買いの手を緩め、危機のときだけ買うという姿勢に転じました。
では危機とはいったいどのようなときなのか?
具体的には明らかとされていませんが、巷間言われているのは午前中に株価がTOPIXベースで2%下落すると日銀が買いを入れてくるというものです。
現状の株価水準でいえば、日経平均で500円程度以上下がったときと考えれば当たらずも遠からずといったところでしょう。
事実、2022年1月14日と25日は株価がTOPIXベースで2%を超えて下がった際に日銀はETF買いを入れましたが、27日は1.98%下落しましたが静観を決め込みました。
米国株の下落要因
日本株の下落は明らかに米国株の動きに連動しているわけですが、米国株式がなぜ軟調かといえばやはりインフレ懸念とそれにともなう金利上昇懸念です。
以下は主要国の消費者物価指数の推移です。

(出所:世界経済のネタ帳)
アメリカの物価上昇率は先進諸国でも特に高い。一方で日本は世界から取り残され、いまだにデフレのままという状況です。
アメリカの10年債利回りを見ても金利が上昇していることがわかります。

水準としてはコロナ前に戻ったと見てよい水準です。ブラックストーンのストラテジスト、バイロン・ウィーン氏のびっくり予想では米国債10年の利回りが2%を超えたら、株価下落のきっかけとなると予想されており、2%が一つの目安となりそうです。
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疑似バフェット指標(2022年1月末)
さて1月も終わりました。株価の居所を確認しておきたい。
(疑似バフェット指標についてはこちら)

1月からの株価下落で割高感は薄れてまいりました。しかし、依然として下げ余地は十分にあると思わざるを得ない。
日経平均はやや割高水準であると見ます。
4月以降、2万5千円割れを窺う局面があるのではないかというのが個人的予想です。
最後に
今年の投資は焦る必要がまったくないといえます。
考えれば考えるほど、その間に株価が下がる可能性すらある。銘柄選びは慎重に行きたいところです。
高配当、高成長、高収益、割安の4拍子揃った銘柄(そんなのなさそうだが・・・)をじっくり探してみたいと思います。
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