国民年金に見る世代間闘争。じいさんばあさん恵まれすぎ

年金

いくら国民年金制度が信用ならないといっても、他はもっと頼りない以上、現状もっとも無難な老後対策であることに違いない。

だから国民年金保険料を払わない若者は愚かであるとしかいいようがない。

しかし、一方で払うのが馬鹿らしく思えるのもまた事実なのであります。なにしろ払った分だけもらうことは余程長生きしなければ無理であり、平均すればおしなべて払い損となる計算なのですから。

元日銀副総裁の岩田規久男氏が著書の中で年金制度の現状を分析しており、若い世代に同情せざるを得ります。






国民年金の問題点


岩田氏の分析のポイントをまとめると以下のようになります。なお、これはあくまで平均的ケースであり、個々人に寿命が違うのですから千差万別となることは当然のことです。

若くして亡くなる人もいれば長寿をまっとうする人もいるのが悲しい現実です。

Ⅰ.1965年以前に生まれた人は払い込んだ保険料よりも多くの年金を受け取ることができる。端的にいえば、1965年以前生まれの人は得であり、1966年以降生まれの人は損である。

Ⅱ.例えば、1940年生まれの人は3460万円得をするが、2010年生まれの人は2830万円損をする。その差は実に6290万円となる。

Ⅲ.上記の例で、1940年生まれの人は払い込んだ保険料の2.23倍の年金を受け取ることができるが、2010年生まれの人は62%しか受け取ることができない。


理由は単純


これではもはや世代間の闘争であり、世代による分断を生まざるを得ません。

こんなにも受け取る年金額に差が出てしまうのであれば、国民年金保険料を払いたくなくなる気持ちも理解できるというものです。

それにしてもなぜこんなにも差が出てしまうのか。

理由は単純で、2つだけです。

1つは少子化、そして1つは長寿化です。

少子化そして長寿化


以下は1935年からの日本の出生者数です。

20220211syussyousha.jpg
(出所:ニッポンの数字)

戦後のベビーブーム時代には年間で260万人を超える子どもが生まれていたのに、今では約80万人にまで落ち込んでしまいました。

また、日本に限らず、世界各国で平均寿命は伸び続けています(アメリカは天井を打ったようであるが)。

20220211jyumyou.jpg
(出所:社会実情データ図録)

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いびつな人口ピラミッド


上記の結果、人口ピラミッドは極度にいびつとなっています。

20220211jinnkou.jpg

2050年にはほぼ逆三角形となる予想です。

20220211jinnkou2.jpg

最後に


若い世代はあまりに不利だというほかありません。

現行、国民年金は社会保険料と国庫負担が2分の1ずつとなっていますが、国庫負担率をさらに上げなければどうしようもない。

さもなくば、若い世代はジジババのために働いているようなもので、労働意欲は低下していく一方であろうと考えられるのです。

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