世界株式の動きはNYダウの動きと同じ。分散投資の意味を取り違える危険

卵

ITが極度に進展した世界にあっては、もはや世界の金融市場はほとんど一体化していると考えてよさそうです。

その中心地はもちろんアメリカ。

中国の成長により、アメリカの覇権は揺らぎつつありますが、依然として世界の中心であることに違いはありません。






もはや世界は一体化


そのアメリカの株式市場に危うい影が漂い始めているのはご存じのとおりです。

では世界の株式に分散投資すればよいのか?

しかし、既に述べたとおり世界のマーケットは一体化しているといっても過言ではありません。

株式への一極集中投資は数十年単位で見れば報われる可能性が高いといえますが、10年や20年程度のスパンでは大きな痛手を取り返せない可能性があります。

それはバブル崩壊後の日本が見事?に証明してくれました。

NYダウと世界株式との相関


アメリカ株が長期間にわたり上昇を続ける中、アメリカ一極集中投資に危うさを感じる人が多くなっているのは間違いありません。

そのため、全世界の株式に分散投資する投資信託がその代替投資として活用されているようです。

そうすればリスクを低減しつつ同様のリターンを期待することができるというわけです。理論的にはその通りです。

しかし、現実はどうなのか。

以下はある世界株式へ分散投資する株式投資信託とNYダウと連動する株式投資信託の値動きを比較したグラフです。

20220220soukan.jpg

値動きはほとんど同じといってよいレベルです。

相関係数はなんと0.98・・・。ほとんど同じ値動きをするということです。

となれば分散投資の意味はほとんどないといえることになります。

要するに、全世界株式に分散投資したところで、NYダウが暴落すれば同じように暴落すると考えておいたほうがよいということです。

大事なのは資産クラスの分散


それではどうすればよいのか。

やはりアセットクラスを分散させるほかありません。

以下は世界のリートに分散投資する投資信託の動きを上記のグラフに追加したものです。

20220220soukan2.jpg

ここ最近の株価の上昇が急ピッチだっただけに株式に比べパフォーマンスが劣ることは否めません。

しかし、重要なのは相関係数です。NYダウとの相関係数は0.67となっており、かなりリスク低減を図ることが可能であることがわかります。

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債券はどうか


債券はどうでしょうか。

以下は世界の先進国債券に投資する投資信託の値動きをプラスしたグラフです。

20220220soukan3.jpg

ここ数年、世界的な金融緩和で利回りが取れず苦しいことがわかります。(もともと債券の値動きは株に比べて小さいので当たり前といえばそれまでですが。)

しかし、ご存じのとおり世界的にインフレ傾向が進んでおり、今後は金利が上昇傾向にあるとみてよいのではないでしょうか。当然、金利が上がれば新規の債券投資が報われる可能性は高くなります。

ちなみにNYダウとの相関係数は0.81となっており、リートには劣るもののリスク分散効果があるといえます。

最後に


それにしてもNYダウあるいはS&P500と世界株式との相関は著しい。

株式だけに投資するならばそれが世界的に分散されていても、その実ほとんどリスクは分散されていないといえます。

このような行為は卵を一つのかごにもっているのに等しい愚かな行為だといえるでしょう。今後の相場次第では自殺行為にすらなりかねない無防備で間抜けな投資方法です。

何事も大事なのはバランス。ラーメンばかり食べていたら体を壊すこととなんら変わりはありません。

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