インフレ?いやいや重度のデフレ病。そして自民党内の混乱

世界的なインフレで日本もインフレになったと勘違いしている人は多い。
確かにガソリンも値上がりしているし、一部食料品も高くなりました。しかし、それは一過性のものである可能性は十分です。
本質的に日本のデフレ傾向はなんら変わっておらず、むしろ悪化しているとさえいえます。
アフターコロナにおける回復でも日本は世界から置いてけぼりを食らいそうです。なにしろやることがショボい上に遅いからどうしようもありません。
骨の髄までデフレ病
日本のデフレ病は本当に深刻です。もはや骨の髄まで”安い”が当たり前となっており、値上げには過剰なアレルギー反応を起こします。
だから値上げするときにはステルス値上げで、値段を変えず中身を減らすという手法がとられるわけです。
今現在、40歳以下の人はまったくチンフレいやインフレ経済を知らないでしょう。経済が成長するという実感を体験したこともなく、ひたすら安いモノを追い求める。
これは子どもにおいて顕著であり、まさに子は親を見て育つといえます。
若い人こそ成長を望んでいるはずです。40歳にもなって、〇〇ではさすがに寂しいのと同じことなのです。
フレーフレー、若者!
インフレ?とんでもない!
それでも最近はガソリン価格が上がっただの、食料品が高くなっただのとインフレ懸念をうったえる人も多くなってまいりました。
しかしながら、それはあくまで市況によるもの。単に原材料価格が値上がりしているため、もはや手の打ちようがないような商品ばかりです。
経済評論家の三橋貴明氏のブログを見ていて驚きました。
なんとコアコアCPI(※)のマイナスが今世紀最大になったというのですから。

(出所:三橋貴明氏ブログ)
CPI、コアCPIはそれなりに上昇しているわけですが、その他については大幅な物価下落となっています。
家計の出費総額が決まっているために、燃料や食料が値上がりすれば、ほかで節約してカバーするほかないという実態があることがわかります。
売る方としては安くして売るほかない。デフレ病の深刻さを物語ります。
プライマリーバランス黒字化とは国家レベルでこれを行おうとするものであり、国がやったらお終いよ、って話なのです。
日本銀行が最後の貸し手だとすれば、日本政府は最後の消費者といえます。
※コアコアCPI
天候や市況などに左右されやすい食料とエネルギーを除いて算出した消費者物価指数。CPIにはコアコアCPIのほか、全体を示す総合指数、生鮮食品を除いたコアCPIの3つがある。
天候や市況などに左右されやすい食料とエネルギーを除いて算出した消費者物価指数。CPIにはコアコアCPIのほか、全体を示す総合指数、生鮮食品を除いたコアCPIの3つがある。
自民党若手議員、覚醒
一部自民党議員はその誤りに気付いており、積極財政を求めて力を結集しようとしています。
若手議員が中心となっている「責任ある積極財政を推進する議員連盟」です。プライマリーバランス黒字化という考え方が誤ったものであり、デフレである以上国の積極財政が欠かせないという考えは徐々に広まり始めており、会員数は70名ほどまでに増えてきています。
もちろん野党の一部にもデフレ下の緊縮財政が誤りであることに気が付いている人はいます、念のため。
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惰眠をむさぼる者もいる
一方で、今だ財政均衡を重視し、プライマリーバランス黒字化のためには緊縮財政、増税が必要と考えている自民党議員もいます。
これら議員が「責任ある積極財政を推進する議員連盟」に対抗して作ったのが「次世代のための財政戦略検討小委員会」なるものです。
三橋氏によれば、なぜか小委員会のメンバーはメディアはもちろん、自民党の議員たちにすら非公開となっていたというのです。
まるで秘密結社であり、いったいなぜ非公開にするのか?
「チョコザイな小僧め、名を、名を名乗れ!」
「赤胴鈴之助だあ!」
赤胴鈴之助は正々堂々と名を名乗る。名を名乗れないってことはやましいところがあるに違いない。
これは推測ですが、世間一般にもデフレ下では積極財政と減税が必要であるという理解が進む中、財務省主導の緊縮財政と増税路線に乗っかれば、世間の流れに身をそむけることとなり次の選挙が危ぶまれるからではないかと思われます。
信念を持っているならば選挙で堂々と信を問えばよいのに非公開って・・・。
「お主、卑怯ではないかっ!」。
きな臭さがプンプンと匂ってきて、猫のようにフレーメン反応を起こしそうなのです。
(フレーメン反応について知りたい方は↓の動画をクリッククリック!ちなみに我が家と出ますが転載ですので我が家ではありません。)
足を引っ張る者たち
しかし、壁に耳あり障子に目あり。
というか、参加メンバーがうかつにも勝手に自身のFacebookに会のメンバーをさらしてしまったというのです。当然今は引っ込められているとのこと。
とはいえ、一度出回ったモノはこのデジタル社会では急速なスピードで拡散し消えない。
まったく間の抜けた議員もいたもので危機管理がまるでなっていないことも明るみとなってしまいました。「お主も馬鹿よのう・・・」。
ご本人の名誉もありますが誰か知りたい方は三橋氏のブログを見れば載ってます。
メンバーには元財務官僚が多いとの指摘があり、財務省がいかにこの25年間、日本人をデフレで苦しめてきたかがわかります。同じ日本人ですよ、同じ!!
財務官僚は国民が苦しもうが、自らは派遣社員のように派遣切りにあうわけでもなく、リストラされるわけでもないから気にもしていないのでしょう。財政健全化して国滅ぶです。
財政法に則って忠実に任務をこなしているといえばそれまでですが、経済環境の変化にはまるで無頓着といえます。本来は国民の犬であるべきところ、法律の犬になっているに等しい。
となれば法律を変えるほかない。法律を作るあるいは改正するのは立法府たる国会の役目。だから国会議員に責任があることは明白です。
ということでうかつにも漏れてしまったメンバーの面々は以下のとおりです(敬称略)。大層ご立派な信念をお持ちなんでしょうな。
【本部役員】
本部長 額賀福志郎(茨城県第2区)
本部長代理 田中和徳(神奈川県第10区)
副本部長 稲田朋美(福井県第1区)
事務局長 越智隆雄(東京都第6区)
小委員長 小渕優子(群馬県第5区)
小委員長代理 後藤田正純(徳島県第1区)
事務局長 橘慶一郎(富山県第3区)
事務局長代理 鈴木馨祐(神奈川県第7区)
滝波宏文(福井県)
事務局次長 中西健治(神奈川県第3区)
小森卓郎(石川県第1区)
佐藤啓(奈良県)
堀井巌(奈良県)
委員 井上貴博(福岡県第1区)
井林辰憲(静岡県第2区)
小倉將信(東京都第23区)
神田憲次(愛知県第5区)
鈴木憲和(山形県第2区)
武井俊輔(宮崎県第1区)
藤井比早之(兵庫県第4区)
村井英樹(埼玉県第1区)
国光あやの(茨城県第6区)
尾崎正直(高知県第1区)
勝目康(京都府第1区)
神田潤一(青森県第2区)
塩崎彰久(愛媛県第1区)
西野太亮(熊本県第2区)
山口晋(埼玉県第10区)
山下雄平(佐賀県)
松川るい(大阪府)
オブザーバー 大岡敏孝(滋賀県第1区)
鬼木誠(福岡県第2区)
古賀篤(福岡県第3区)
本田太郎(京都府第5区)
宗清皇一(大阪府第13区)
本部長 額賀福志郎(茨城県第2区)
本部長代理 田中和徳(神奈川県第10区)
副本部長 稲田朋美(福井県第1区)
事務局長 越智隆雄(東京都第6区)
小委員長 小渕優子(群馬県第5区)
小委員長代理 後藤田正純(徳島県第1区)
事務局長 橘慶一郎(富山県第3区)
事務局長代理 鈴木馨祐(神奈川県第7区)
滝波宏文(福井県)
事務局次長 中西健治(神奈川県第3区)
小森卓郎(石川県第1区)
佐藤啓(奈良県)
堀井巌(奈良県)
委員 井上貴博(福岡県第1区)
井林辰憲(静岡県第2区)
小倉將信(東京都第23区)
神田憲次(愛知県第5区)
鈴木憲和(山形県第2区)
武井俊輔(宮崎県第1区)
藤井比早之(兵庫県第4区)
村井英樹(埼玉県第1区)
国光あやの(茨城県第6区)
尾崎正直(高知県第1区)
勝目康(京都府第1区)
神田潤一(青森県第2区)
塩崎彰久(愛媛県第1区)
西野太亮(熊本県第2区)
山口晋(埼玉県第10区)
山下雄平(佐賀県)
松川るい(大阪府)
オブザーバー 大岡敏孝(滋賀県第1区)
鬼木誠(福岡県第2区)
古賀篤(福岡県第3区)
本田太郎(京都府第5区)
宗清皇一(大阪府第13区)
それにしても小さい組織なのにやたら肩書多いなっ!?
オブザーバーって何だ、見てるだけ?。国会議員がオブザーバーでどうするの??。よくわからないから考え中なのか、入りたくないけど頼まれたのか・・・。
メンバーの皆さんは世間の空気をわかっているはずです。
財政破綻論は噓八百であり、財政健全化論はデフレ下では完全に誤りであることが明らかとなりつつ今、自分たちに世間の厳しい視線が注がれることを。
だからこそ秘密結社にしようとしたとしか思えないのです。でもわかっちゃいるけどやめられない。
それがなぜであるかはだいたい想像がつくのではないでせうか。
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