【朗報】正社員の数が2013年以降で最高に達す

このコロナ禍にあって、久しぶりの朗報でした。
日本において、正社員として働く人の数が2013年以降で最多となったというのですから。
失業率も2.8%と低く、ほぼ完全雇用に近い状態です。統計詐欺でないことを祈るばかりなのです。
久々に明るいニュース
総務省の労働力調査によれば、2021年の就業者のうち、正規雇用の従業員が前年比で26万人増加し、3565万人となったとのことです。
これはアベノミクスが始まった2013年以降で最多の人数です。
非正規雇用者が同数の26万人減少し、非正規雇用から正規雇用への流れが起きていることがわかります。
正規雇用は7年連続で増加、非正規雇用は2年連続の減少となりました。
以下は正規雇用者と非正規雇用者の推移です。

(出所:社会実情データ図録)
2013年以降、少しずつ正規雇用者が増えているのがわかります。
実に素晴らしい。ひさびさに明るいニュースといってよいのではないでしょうか。
若い女性の正社員化が進む
この流れを生んでいるのは人口減少を背景とする人手不足です。
人手不足に悩む企業は非正規雇用者を正規雇用にするなどして、人手の確保に走っています。
とりわけ増加したのが女性の正規雇用です。
男性は横ばいなのに対し、女性は右肩上がりで増加中です。
以下は男女の年齢別非正規雇用の推移です。

(出所:社会実情データ図録)
若い女性の非正規比率が大きく減少しているのがわかります。
業種別では医療、福祉分野の雇用が目立っておりますが、その他の業種も女性の正社員化が進んでいます。
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新卒の採用も旺盛
また、新卒の雇用も好調です。
大卒就職率は6年連続で95%を超えており、ほとんどの学生が職に就ける状況が続いています。
(参考)

(出所:社会実情データ図録)
なによりすばらしいのは、非正規雇用で働く人の理由で、正規の仕事がないからという理由が2013年比で128万人も減少したことです。
もろもろの理由で非正規雇用を好む人もいる。それはそれでいたしかたない。
しかし、正社員になりたいのに非正規で我慢するというのは悲劇でしかありません。そしてその悲劇は着実に減少しています。
最後に
企業の人手不足感が高まりを見せるなか、安易な外国人労働者の受け入れだけは避けなければなりません。
それこそ元の木阿弥となりかねない。
賃金の安売り競争となり、デフレからの脱却がままならなくなります。
人手不足ならば賃金上昇圧力がかかる。そうすれば人々は豊かになって消費も旺盛になり、景気がよくなる。
この流れを断ち切ることのないよう、大規模な金融緩和と財政拡大を抜かりなく継続しなければならないことはいうまでもありません。
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