日本は既に財政破綻していた!?経済学者の嘘八百

変動相場制で自国通貨を発行できる国が自国通貨建てでのみ債務を負っている場合には、財政破綻(ここでは債務不履行を指す)が起きることはないというのは現代経済学では当たり前だのクラッカーの常識です。
しっかしながら、不安を煽りたいのか知らないが、一部経済学者は財政破綻の定義を勝手に変えて財政破綻リスクを叫びます。
いわばスポーツのルールを勝手に変えるわけです。
財政破綻、その意味するところ
財政破綻とはいったい何を意味するのか。
定義はあいまいですが、一般的に以下の3つがそれに当てはまると考えられます。
1.債務不履行(デフォルト)
債券の償還ができなかったり、利払いができないケース
2.金利の異常な上昇
長期金利が年利で30%などになったら明らかに異常でしょう
3.制御不能の高インフレ
パンを買うのに札束が必要になるような貨幣価値の異様な低下
債券の償還ができなかったり、利払いができないケース
2.金利の異常な上昇
長期金利が年利で30%などになったら明らかに異常でしょう
3.制御不能の高インフレ
パンを買うのに札束が必要になるような貨幣価値の異様な低下
3つは密接に連関しており、どれか1つが個別に起きることはないといえます。いずれにせよ、経済活動に混乱をきたし、まともな生活ができなくなるようなケースが財政破綻であるといえます。
財政破綻論は20年も前から
ところで今から約20年前、日本経済新聞の紙面で東京大学のY教授(当時)などの経済学者が連名で経済教室なるコラムを書いたといいます。
当時の日本は、政府債務÷GDPが140%程度であり、財政は危機的状況にあると不安を煽ったのであります。
同コラムでは、政府債務÷GDPが200%に達すると事実上破綻を意味するとしていました。
その後の日本はどうなったのでしょうか。
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財政破綻来る来る詐欺
以下は2005年以降の政府債務÷GDPの推移です。

(出所:財務省)
2010年頃には200%を超え、その後も上昇を続けました。日本は財政破綻したのでしょうか。
国債の利払いが止まったという話は聞かないし、金利は上昇どころかむしろ低下しました。
制御不能のインフレになるどころか制御不能のデフレになってしまったのが現実です。すべてとは言いませんが、財政破綻を煽る経済学者の言うことは結果的に嘘ばかりであり、まったく信用が置けません。
借金が身の程を超えて増えると危ないというのは個人や企業では正しいのですが、一部経済学者は民間と国家の区別ができていないようです。
最後に
政府債務÷GDPを財政破綻のリスク指標とみなすことは全く正しくありません。
ワニの口などといって狼少年は脅かすわけですが信じてはならない。制御不能なインフレが起きない限り、あるいは異様な高金利に陥らない限り、失業率を減らして国民を豊かにするのが正しい経済政策に違いない。
財務省の言うことを信じる者は救われません。
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