生保レディ、離職率低下で採用抑制。とはいうものの・・・

カメ

生命保険会社の営業職の採用が減少しています。今までは、とにかく採用して鍛え上げ、脱落者が出るのは仕方が無いというスタイルでした。

それはいささか古臭く、時代にそぐわなくなってきたというわけで、採用時に慎重に吟味して研修で大事に育てていこうというのですが・・・。






厳しいサバイバルゲーム


今から20年ほど前、日本生命では営業職として採用された人が2年後に残っている確率は約2割だったといいます。

2年で5人のうち4人は退職し、残っているのは1人だけというすさまじい世界でございます。

いかに厳しい業界であるかがわかるでしょう。

しかし、時代の流れが変わり最近は定着率が向上してきました。

依然として実態は変わらず


とはいうものの、2年後に生き残っている人は5割から6割程度・・・。2年で2人に1人は辞めてしまうというのですから、相変わらず離職率は高いといわざるを得ません。

「超絶厳しい」から「超厳しい」に変わった程度であり、相変わらず生き残っていくのは困難な業界だといえます。

2年で半減するのに定着率が好転したと言われても、いままでが異常すぎたとしか思えないのでありんす。

まだまだ改善の余地が多いのは間違いありません。

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大手生保の新たな取り組み


各生保会社は定着率のさらなる向上を目指しています。

業界大手の第一生命は新規採用時に適正検査(SPI)(※)を導入することで、より適性な人選を行い、採用数を半減させるといいます。(つーか、いままでやってなかったのが驚きだ。)

日本生命は目標数をなくしたといいます。(この手の話はホント疑わしい。そんなはずがないと眉に唾をつけるのは小生だけではないはずです。)

そもそもITが進展した社会においてはよほどのプロフェッショナルでなければ営業職として生き残ることは難しいのではないでしょうか。

なにしろ情報はインターネットですぐに手に入る。デタラメなセールストークはすぐにばれるし、なにしろ近時の若者はセールスを望まない人が多い。

というわけで業界を問わず営業職は右肩下がりで減少しています。

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(出所:社会実情データ図録)

(※)SPI
企業が人材の採用を行う際に応募者の能力や適性を把握するための検査の一つ。SPIは大きく2つに分類され、1つは働く上で必要となる知的能力を測る能力検査、もう1つは、応募者の性格検査である。性格検査では、日常の行動や考え方に関する質問から、その人がどんな人で、どのような仕事や組織に向いていそうかなどを把握する。

最後に


保険の販売チャネルは保険ショップや銀行、ネットなど多様になっています。しかしながら、生命保険会社お抱えの営業職員経由はいまだ6割を占める巨大な販売チャネルです。

生保会社の営業職員は実に約25万人!(それでもピークよりも4割も減少していますが)

もともと生命保険の販売には高度なスキルが欠かせない。税務や会計、法律知識などです。促成栽培の営業職員ではとても無理なのです、土台。

今までが異常であったと言わざるを得ないし、今後もまだまだ課題山積みといえるのではないでしょうか。

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