ヒュンダイがミシュランとEV用タイヤを開発。EVのタイヤに求められるもの

韓国の自動車メーカー、ヒュンダイがフランスのタイヤメーカー、ミシュランと組んでEV用のタイヤを共同開発するといいます。
EVってすでに走っているし、タイヤはガソリン車と同じでよいとも思うのですが何かEVはガソリン車と違う特性でもあるのでしょうか?
ありました。それは道路にも影響を与える大きな違いといえるものです。
ヒュンダイとミシュラン
2022年6月20日、ヒュンダイとミシュランがEV専用タイヤを共同開発するとの発表がありました。
ヒュンダイグループ(ヒュンダイ・起亜)は韓国を代表する自動車メーカーであり、世界でもその存在感を高めています。
2020年の販売台数は720万程度で、世界5位のシェアを誇ります。ホンダを上回る販売台数なのです。
一方、ミシュランは世界2位のタイヤメーカーであり、その品質が高いことでも有名です。
EVの特徴はその車重にあり
ところでなぜEV専用タイヤなのでしょうか。
ガソリン車とEVの一番の違いはその車重にあるといえます。
大容量のバッテリーを積まなければならないEVは必然的に車重がガソリン車よりも重くなるのが一般的です。
売れ筋のテスラ3の車重は1800キロほどであり、同クラスのガソリン車よりも300キロくらいは重くなっています。
車重が重くなればタイヤにも負担がかかる。
というわけで重たい車重に耐え、かつなるべく抵抗を抑えて航続距離を長くできるタイヤをいっしょに開発していきましょうというわけです。
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道路、橋には過酷なEV
しかし、車重が重くなれば負担が大きくなるのはタイヤだけではありません。
道路や橋です。
乗用車はトラックに比べて圧倒的に台数が多い。車重が重くなれば道路や橋の傷みが激しくなり、維持管理の負担が大きくなります。
その負担は誰がするのか。
道路を整備するために導入されたのが、ガソリン税です。2008年までは使途を道路に限定した道路特定財源として徴収されていました(現在は一般財源として徴収されている)。
ところが道路を傷めつけるEVはガソリンを消費しないため、ガソリン税がかからない。
これは受益者負担の観点からいささか公平性を欠くといわざるを得ません。
最後に
EVは環境にやさしいということになっているため、ガソリン税を払わなくてもいいという結論に達するのはほぼ予想がつくのであります。
しかし、EVにはバッテリーの廃棄など、別に大きな課題があります。
また製造工程においてガソリン車以上にCO2を排出するのですから、環境にやさしいというのは詭弁にすぎない。
いくつもの矛盾を抱えつつ、EV礼賛の波は誰かの企みによって止むことはないのでしょう。
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