45度線分析からも消費税減税と財政支出拡大が必要なのは明らか

日本のGDPがこの30年ほとんど伸びていないことは誰もが知っていることでしょう。
こんな国は世界に例がないといえます。そして、GDPが国民の豊かさの源泉となるのは当然のことです。
ところで、マクロ経済学における45度線分析からもバブル崩壊後の日本の経済政策がいかに非合理であったかが一目瞭然にわかるのです。
まったくお粗末としかいいようがありませんが、わかっているのに正さないのは不作為の罪だといえるのではなかろうか。
単純な算数なのだが・・・
GDPが伸びれば国民は豊かになる。当たり前の話です。
そして日本のGDPはデフレ元年ともいえる1997年から今まで、世界主要国と比べてまったく伸びていないことがわかります。

(出所:世界経済のネタ帳)
GDPは、「生産=分配=支出」という三面等価の原則が成り立ちます。
GDPが伸びなければ分配は増えず、給与も伸びません。小学生でもわかる単純な算数です。
GDPが伸びなければ貧困化
GDPが伸びないから実質賃金も伸びない。むしろ減っているのが日本の実情です。

(出所:全労連)
デフレスパイラルからいまだ脱し切っていないのが日本経済です。
国際的なインフレ傾向の中、世界各国が利上げに動いているのに日本が利上げできないのがその証拠だといえます。
45度線分析とは
ところで、マクロ経済学には、45度線分析というものがあります。
横軸にGDP、縦軸に総需要をとります。
原点から伸びる青い線が総供給曲線となります。

これに加えて、総需要曲線があります。

総需要曲線は原点から始まっていません。人間が生きていくためには最低限の消費が必要です。
そのため総需要曲線は原点より上から描かれることになります。
そして、総供給曲線と総需要曲線の交点Xがその国のGDPとなるわけです。

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GDPを増やす方法
では国民を豊かにするためにはどうすればよいのか?
話は実に単純です。
総需要を増やしてあげればよい。そうすれば、GDPはXからYに増えて国民は豊かになります。

需要を増やすためには
さて需要を増やすにはどうしたらよいものか。
バブル崩壊後、日本人はひたすら借金を返すことに翻弄され、消費は減退を続けました。
消費が減る中で、消費増税をやったらどうなるか。これまた小学生でもわかるでしょう。
おこづかいの少ない小学生のほうが切実ですからマスゴミに洗脳された大人よりよくわかるかもしれません。
消費が減れば企業の設備投資も減る。買ってくれる人が減るのだから当たり前です。
傷口に塩を練り込んだ日本政府
民間需要に期待できないならば、政府が最後の消費者として財政支出を拡大し、総需要を伸ばすほかありません。
しかし、なんと日本はデフレ下において公共事業を減らしていったのですからもはや狂気の沙汰といってよいのではなかろうか。
1990年代後半からひたすら公共事業は削られていったのです。

(出所:社会実情データ図録)
最後に
小学生でも間違っているとわかるような愚策を財務省が中心となって打ってきたために日本はすっかり貧困化してしまいました。
岸田政権はこの後に及んで消費減税は考えないという。もはや財務省の下請けであるといわざるを得ません。
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